図2 500kVA 級酸化物超電導変圧器のサブクール液体窒素冷却系の構成図

500kVA 級酸化物超電導変圧器のサブクール液体窒素冷却系の構成図

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70K以下のサブクール液体窒素で冷却するHTS電力装置においては、(i) 冷媒自体が絶縁油に匹敵する絶縁材であると同時に不燃性である、(ii) 飽和液体窒素中と比べて超電導巻線の臨界電流が増大する、(iii) 効率のよい1段式冷凍機によるシステム構成が可能である、などのメリットがさらに見込まれる。HTS変圧器をサブクール液体窒素で冷却して特性試験を実施するために、サブクール液体窒素の連続フローシステムを新たに開発した。

図2に、サブクール液体窒素で冷却するHTS変圧器の構成図を示す。冷却系は、熱交換用と圧送ポンプ用の個別のクライオスタットで構成されている。変圧器を冷却して暖められた冷媒は圧送ポンプにより熱交換部に移送される。熱交換用クライオスタット内の液体窒素は真空ポンプにより155 Torrのレベルに減圧されている。このときの液体窒素の飽和温度は65 K程度になっている。熱交換用クライオスタット内の減圧液体窒素中に配置された熱交換部を通過した冷媒は圧送ポンプを経由して変圧器部に輸送される。こうした冷媒巡回の定常流量は約60 l / hrであった。また、特性試験時の計測によりこの冷却系の冷凍能力は、T < 5 K の範囲で20 T [W]であった。ここで、Tは変圧器を冷却する冷媒の温度と熱交換用クライオスタット内の減圧液体窒素の温度の差分である。

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