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新しいアルゴリズムの研究

 ハードウェア面の急速な進展に対応して、計算機の応用は急速に広まってきた。応用の広まりをささえるもう一つの柱はソフトウェアである。その意味で、プログラムを開発することが大きな問題になっている。アルゴリズムはプログラムの骨格ともいえるものであり、よいプログラムの基本はよいアルゴリズムを採用することである。それゆえ、各種の問題に対して、よいアルゴリズムを開発することは極めて重要であり、アルゴリズムの研究は情報工学の中心的課題であるとされる所以である。

 アルゴリズムは前提とする処理装置がどのようなものかで分類される。単一の計算機での実行を前提とする逐次アルゴリズム、複数の処理装置が同期して動作するというモデルでの並列アルゴリズムが重要である。また、半導体技術の進歩に対応して、VLSIアルゴリズムは多数の素子を1チップ上に集積できるという状況で、それにふさわしい計算の方法をVLSI上での処理要素とその結合方法を共に検討するものである。また、コンピュータネットワーク時代を反映して、通信リンクで相互接続された系をモデル化してアルゴリズムを検討する分散アルゴリズムという分野も盛んに研究されている。この場合、地域的にも離れた計算機が協調して問題を解くためのアルゴリズムを扱う。

 アルゴリズムに関する研究は日本でも盛んで、多くの知見が発表されている。都倉信樹氏はこの方面の研究に長年にわたって従事し、アルゴリズムの研究と研究者の育成に努力してきた。VLSIアルゴリズムの研究に早くから着目し、この方面の研究を推進し、共同研究者と共に種々の研究を発表した。続いて、分散アルゴリズム、並列アルゴリズム等の研究へとつながっていった。分散アルゴリズムのシミュレータを開発して、一連のアルゴリズムの研究に活用した。その可視化の経験をもとに、種々のアルゴリズムの可視化にも着手し、アルゴリズムの動作を直感的に理解できるプログラムの開発に当たっている。それらの可視化プログラムによって、アルゴリズムの動作確認や性能の検討など研究に有用であると共に、教育用にも有効に利用できる。例えば、放送大学のTV授業でもその一部を利用し、また、同じく面接授業用に学生がパソコンで使用できる教材を提供するなど、いくつかの教育機関で利用されている。また、LANでの計算を想定したLANアルゴリズムモデルの定式化を試みるなど、新しいアルゴリズムの開発に向けての研究にも取り組んでいる。

 以上のように、アルゴリズムの基礎的な研究、可視化による研究教育等広範囲にわたって、この分野の発展に貢献した。

 この技術に対して、電子情報通信学会は、1991年、都倉信樹氏に業績賞を贈った。

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情報処理
(コンピュータソフトウェア)

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雲仙普賢岳で大火砕流が発生する。
1991
湾岸戦争が始まる。

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キーワード

VLSIアルゴリズム、分散アルゴリズム、アルゴリズムとデータ構造
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