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ミリ波・光波・弾性波の導波伝送とその応用に関する研究

 伝送すべき情報量の急速な増加に伴い、搬送波の周波数は高周波化の一途をたどり、マイクロ波帯からミリ波帯へ、ミリ波帯から光波帯へと開発が進められ、それに伴い、それらの領域における導波伝送技術の開発は実用化のかぎをにぎる最も重要な課題の一つとして世界各国で競って研究が行われてきた。また、これらの各周波数帯における回路の集積化・多機能化を図るため、異方性媒質を含む導波路や磁気弾性波導波路の基礎的特性の解明が求められていた。

 熊谷信昭氏は、長年にわたり一貫して電磁波論とその応用に関する基礎的研究を行い、多くの優れた業績をあげてきたが、その中で、電磁波の導波伝送に関するものとしては、まずミリ波導波管伝送系に関する研究があげられる。すなわち、同氏はミリ波伝送用円形TE01モード導波管に関する一連の先駆的研究を行い、種々の不連続部におけるモード変換現象を電磁波論的に解明して、円形TE01モード導波管を用いたミリ波導波管伝送系を実現する場合の基礎的知見を与えた。また、不均一媒質や異方性媒質を含む場合の導波特性を明かにして、円形TE01モード導波管用の新しい移相器、非可逆性素子、不要モード除去フィルタなどを考案し、その設計の指針を与えた。

 次いで同氏は、レーザが発明されるや、いち早く各種の光導波系に関する一連の先駆的研究を行い、反射形ビーム導波系、集束性誘電体薄膜導波路、レンズ状媒質からなる誘電体光導波路などの導波特性を電磁波論的に解明し、レンズ状媒質からなる誘電体光導波路と円形TE01モード導波管との間になりたつ興味ある類似性を見出すなど、多くの顕著な成果をあげて、光導波路の特性解明に先導的な役割を果たした。また、独自の解析手法などを駆使して光ファイバや誘電体スラブ導波路の種々の不連続部の電磁的特性を明らかにすると共に、異方性媒質を含む光集積回路の導波特性などを解明し、光回路系の設計の指針を与えた。

 更に同氏は、静磁波および磁気弾性波の基礎的な導波特性を理論的に解明し、多くの興味ある学術的知見を得ると共に、それらを応用した各種のマイクロ波およびミリ波回路素子を考案し、その設計の基礎を与えた。

 以上のように、ミリ波、光波および弾性波の導波伝送とその応用に関する同氏の一連の研究は、これらの分野における先導的な役割を果たした。

 この技術に対して、電子通信学会は、1985年、熊谷信昭氏に業績賞を贈った。

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(エレクトロニクス技術)

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1985
つくば市で科学万博が開幕する。
1985
電電公社が民営化され、NTTが発足する。

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キーワード

ミリ波導波管伝送、光導波伝送、弾性波導波伝送、電磁界理論・解析
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