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新幹線情報システムの開発と実用化

 新幹線は、開業当初から列車集中制御装置、列車無線などの情報伝送設備が整備されており、列車の運転管理は、中央で集中して行ってきた。岡山、博多への線区延長に伴い旅客需要の増大および輸送のニーズが多様化して列車本数の増加、行先や停車駅が異なる列車の設定の必要性が生じてきた。しかし、運営管理、運転管理業務が複雑多岐にわたり、人を増やせば解決できる問題でなく、管理業務の見直しが必要となった。そこで、坪内享嗣氏、沢田正方氏、藤木勝美氏は、輸送需要の波動に即応し、列車乱れの場合にも適時適切な輸送ができる新幹線運転管理システム(コムトラック)と、適時に情報提供を行い車両、軌道、電気の保守管理の効率化を図る新幹線情報管理システム(スミス)を開発し、実用化した。コムトラックは、各駅の進路設定を自動化するための制御系と輸送計画および列車が乱れたときの運転整理を行う情報処理系からなり、前者は制御用計算機3台による常時2重系同期運転方式を後者は大型計算機2台による待機予備方式をとり高信頼度なマンマシンシステムを確立した。スミスは、車両基地、保守基地等から設備検査データや電気・軌道の試験車による測定データを中央の大型計算機に入力して、検修計画を各箇所へ伝達するために、データベース、インテリジェントターミナル等を使用して効率のよいシステム構成を確立した。

 東北・上越新幹線の開業に対応するシステムは、東海道・山陽新幹線の経験をいかして、次の項目に重点をおいて開発した。
 (1)運転情報の有効利用による駅要員の省力化、旅客サービスの向上
 (2)車両、乗務員の効率的運用、列車が乱れたときの回復時間の短縮
 (3)各設備の効率的保全による設備管理要員の省力化
 (4)東北・上越新幹線の両線区の一元管理
 この両システムは、新幹線オンライン情報ネットワークの中心的役割を担って、電力系統監視、通信設備監視、駅旅客案内、データ交換の各システムと接続し、適宜必要な情報の交換を行えるように有機的に結合した。

 新幹線の役割は、高密度に大量な輸送を高速でこなすことであり、これを支えるコムトラック、スミスは今や欠くことができないものとなっている。これを開発するにあたり、高信頼度技術、マンマシン技術、システム結合技術等を確立した。

 この技術に対して、電子通信学会は、1982年、坪内享嗣氏、沢田正方氏、藤木勝美氏に業績賞を贈った。

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1982
ホテルニュージャパンで火災が起こる。
1982
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新幹線情報システム、コンピュータシステム
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