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ファクシミリ信号の2次元逐次符号化方式の研究

 従来、ファクシミリ通信はアナログ伝送が主体であり、電話網利用ではA4判原稿を伝送するのに通常の伝送方式で約6分、高能率な変調方式で約3分を必要とした。しかし、白黒を主体とした文書等の伝送では行間の余白など冗長性が多く、これら冗長度を削減することにより高速化しうることが知られていた。すなわち、白黒2値からなる画信号を標本化・量子化することによる冗長度抑圧符号化方式の研究が幾つか提案されていた。

 これらの冗長度抑圧符号化方式には画信号の処理方法によって、走査線方向の信号処理だけで符号化を行う1次元符号化方式、複数の走査線を束にして一括処理して符号化する2次元一括符号化方式、直前の走査線上の信号との関係を逐次利用して信号処理し符号化する2次元逐次符号化方式など各種のものがあり、符号化方式の標準化が強く要望されていた。

 山田豊通氏、山崎泰弘氏は、いち早くこのような符号化方式の中で2次元逐次符号化方式が最も高い圧縮効果が得られることに着目し、それぞれの立場で最適な符号化アルゴリズムの研究を行ってきた・

 山田豊通氏は、既に1次元符号化により符号化済み走査線と、次に走査する走査線と同時に走査しながら画素の変化点を順次一対として3状態に分け、その差分を符号化する境界差分符号化方式(EDIC方式)を考案した。

 一方、山崎泰弘氏も早くから符号化方式の研究を行っており、書画情報が2次元的な広がりを持ち、縦横両方向に強い相関を有していることに着目し、各走査線の情報変化点の位置を基準となる直上、または同一走査線上の変化点からの相対距離を符号化する方式として変化点相対アドレス符号化方式(RAC方式)を考案した。

 両氏の考案した2次元逐次符号化方式は、いずれも高い圧縮効率をもつ優れた方式であり、両方式の長所を採り入れた相対画素位置選定符号化方式(READ方式)を両氏の努力により考案し、CCITTに提案した。

 本方式は1979年(昭和54年)11月の京都会議において、2次元符号化方式の国際標準作成の基本となり、一部修正の上国際標準として勧告化される運びとなった。

 以上のように、この研究は国際的にファクシミリの相互通信の確保と将来の進展に大きく寄与した。

 この技術に対して、電子通信学会は、1980年、山田豊通氏、山崎泰弘氏に業績賞を贈った。

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ファクシミリ通信、2次元逐次符号化方式、その他(情報処理一般)
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