1. HOME
  2. 電気・情報関連(専門)
  3. 研究情報(登録番号935)

CS-36M海底同軸方式の実用化

CS-36M方式設計諸元

図1 CS-36M方式設計諸元

CS-36M海底同軸ケーブル方式の構成

図2 CS-36M海底同軸ケーブル方式の構成

CS-36M海洋区間等化器制御装置構成図

図3 CS-36M海洋区間等化器制御装置構成図

38mm海底同軸ケーブルの断面構造

図4 38mm海底同軸ケーブルの断面構造

38mmケーブルの減衰量実測例

図5 38mmケーブルの減衰量実測例

中継器ユニットの写真

図6 中継器ユニットの写真

海底中継器きょう体設計目標

図7 海底中継器きょう体設計目標

CS-36M海底中継器きょう体

図8 CS-36M海底中継器きょう体

品質保証の流れ図

図9 品質保証の流れ図

海底中継器の回路構成

図10 海底中継器の回路構成

給電装置の構成

図11 給電装置の構成

 電電公社における市外基幹回線を構成する主要伝送方式として、陸上同軸ケーブル方式およびマイクロ波方式が広く用いられている。これらの伝送方式と並んで周囲を海で囲まれ、しかも多くの島からなる我が国においては、海底同軸ケーブル方式の果たす役割も大きく、特に本土-離島間および離島-離島間の大容量伝送路やテレビ伝送路として適用可能な長距離深海用海底同軸ケーブル方式の実用化が強く要望されていた。

 長距離用CS-36M海底同軸ケーブル方式は、この要請に応えるため開発され、深海域には38mm無外装海底同軸ケーブルを、浅海域には25mm外装海底同軸ケーブルを使用し、1条のケーブルで4~36MHz帯域の信号を群別2線方式により伝送するものである。本方式には、区間長6,700kmまでの海底区間に布設し、総合雑音1PW/kmの品質の電話回線2,700chの伝送が可能なD1方式と、区間長500kmまでの海底区間に布設し、放送テレビ2ch(片方向)と総合雑音1PW/kmの品質の電話回線900chの同時伝送が可能なD2方式がある。

 本方式の研究開発は、1968年(昭和43年)より電電公社を中心として行われ、約10年の歳月と多くの関係者の協力により実用化に至ったものである。この間、1973年(昭和48年)には、試作装置による最終現場試験を、那珂湊-横須賀間約450km(81中継)の伝送路を構成して行い、本方式の実現性を明かにした。

 池上文夫氏、(当時横須賀通研)、田畑晴男氏(当時横須賀通研)、貝津良輔氏(当時横須賀通研)は、本方式の研究実用化を進めるグループの中心となって、多くの研究課題を克服し、世界に先がけて本方式の完成に尽力した。

 本方式の実現には、中継装置故障率25FIT以下を達成した高信頼度設計技術の確立、十分な多中継負荷発振余裕を有する共通増幅器の実現、水深8,000mまで布設可能な耐圧きょう体の開発、海洋区間等化装置を用いた高精度等化方式の開発などが大きく寄与している。

 本方式は、現在実用に供されている長距離用海底同軸ケーブル方式の中では、世界で最も広帯域なものである。又、海底ケーブル方式でテレビ信号の伝送ならびにテレビ信号と電話信号の同時伝送を行うのも世界で初めての試みであり、その成果は今後の海底同軸ケーブル方式の技術開発に寄与した。

 この技術に対して、電子通信学会は、1977年、池上文夫氏、田畑晴男氏、貝津良輔氏に業績賞を贈った。


文献

[1] 池上文夫、海洋通信方式の展望、1974年、研究実用化報告、23巻、3号
[2] 田畑晴男 他、CS-36M方式の概要、1974年、研究実用化報告、23巻、3号
[3] 根岸幸康 他、海底同軸ケーブルの研究、1974年、研究実用化報告、23巻、3号
[4] 沢栗達也 他、CS-36M海底中継器および端局装置の研究、1974年、研究実用化報告、23巻、3号
[5] 貝津良輔 他、海底中継器きょう体の研究、1974年、研究実用化報告、23巻、3号
[6] 佐藤秀吉 他、深海用CS-36M方式半導体部品の信頼度保証、1974年、研究実用化報告、23巻、3号
[7] 金親良一 他、超高信頼度部品の研究、1974年、研究実用化報告、23巻、3号
[8] 田中 博 他、CS-36M給電装置の実用化、1974年、研究実用化報告、23巻、3号
[9] Fumio Ikegami、Deep Sea Submarine Coaxial Cable System Development、1974年、Review of Electrical Communication Laboratory, Vol.22, No.5-6. 1974
[10] Haruo Tabata et al.、CS-36M Submarine Coaxial Cable System、1974年、Review of Electrical Communication Laboratory, Vol.22, No.5-6. 1974
[11] Yukiyasu Negishi et al.、38 mm Submarine Coaxial Cable Transmission Characteristics、1974年、Review of Electrical Communication Laboratory, Vol.22, No.5-6. 1974
[12] Ryosuke Kaizu et al.、CS-36M Submarine Coaxial Cable Repeater、1974年、Review of Electrical Communication Laboratory, Vol.22, No.5-6. 1974
[13] Hidekichi Satoh et al.、Reliability Assurance of Semiconductor Devices for CS-36M Submarine Cable Repeaters、1974年、Review of Electrical Communication Laboratory, Vol.22, No.5-6. 1974
[14] Ryoichi Kaneoya et al.、Development of High Reliability Components for Submarine Cable Repeaters、1974年、Review of Electrical Communication Laboratory, Vol.22, No.5-6. 1974
[15] Hiroshi Tanaka et al.、CS-36M Power-Feed Equipment、1974年、Review of Electrical Communication Laboratory, Vol.22, No.5-6. 1974

関連する研究を検索

分野のカテゴリ

通信
(通信に係わる技術)

関連する出来事

データなし

世の中の出来事

1977
プロ野球巨人の王貞治が本塁打世界最高記録を樹立する。
1977
日航機が、日本赤軍にハイジャックされる。

Webページ

データなし

博物館等収蔵品

データなし

キーワード

海底同軸ケーブル、CS-36M方式、通信方式
Page Top