1. HOME
  2. 電気・情報関連(専門)
  3. 研究情報(登録番号934)

国鉄旅客総合販売システムの開発および実用化

マルス105(指定券発売システム)通信制御計算機(CC)操作制御卓周辺

図1 マルス105(指定券発売システム)通信制御計算機(CC)操作制御卓周辺

マルス105(指定券発売システム)ファイル計算機(FC)操作制御卓周辺

図2 マルス105(指定券発売システム)ファイル計算機(FC)操作制御卓周辺

国鉄コンピュータセンター外観

図3 国鉄コンピュータセンター外観

 国鉄の座席予約システム(マルス)は、1964年(昭和39年)から1970年(昭和45年)の万国博にかけて、順次拡大されてきたが、拡大の内容は量的なものが主体であった。しかしながら、新幹線博多開業時には指定席が80万座席にも達し、従来の方式では対応不能となり、更に旅行内容の多様化への対応、弾力的な旅客営業の推進など、量的にも質的にも一大飛躍する必要に迫られていた。そこで尾関雅則氏、林義郎氏、不破康博氏は開発プロジェクトチームの中心となって、新幹線博多開業に合わせ、世界最大規模の旅客総合販売システムを開発、実用化した。

 本システムは、一般旅客を対象に指定券を発売する指定券発売システム(マルス105)、電電公社のプッシュホンからの指定券の申込みを直接受付け予約する電話予約システム(マルス150)及び観光旅客や団体旅客を対象に指定券を予約する団体予約システム(マルス202)の3システムで構成している。

 マルス105は、3システムの中核に位置するもので、高い処理能力(100件/秒)、将来の量的拡大への柔軟な対応、異なる機能をもつシステムとの結合などを実現するため、端末制御、コンピュータ結合制御を行う通信制御計算機(マルチプロセッサ方式)と座席ファイル制御を行うファイル計算機(デュプレックス方式)とで構成する方式とした。又、極めて高い処理能力を実現するために、一部をファームウエア化した専用OSを開発した。

 マルス150は、不特定多数の利用者と音声で直接会話するシステムで、多数の回線に同時に異なる内容の音声出力が要求され、更に音声は明りょう度、了解度、自然性に優れたものが要求される。このため、PCM時分割多重編集制御方式を開発し最大768回線の多重処理を可能とし、又、ディジタル録音編集方式ならびに複数音声ファイルの同期制御方式を開発し、高品質・大容量の音声応答を可能とした。

 マルス202は、総合旅行商品の予約を必要とするが、複合旅行行程の一括予約管理方式、長期予約のためのファイル管理方式などを開発し、これを可能とした。

 更に、短時間に大量の指定券が発売できる操作性に優れた専用端末を開発した。又、無線回線にPCM方式を導入し、効率的データ伝送を可能とした。

 上述諸事項のシステム設計、システム開発は極めて独創的なものであり、国産の大形コンピュータによる情報処理技術の確立、世界に先がけて開発、実用化した音声応答装置による電話予約など、情報処理技術の発展に寄与した。

 この技術に対して、電子通信学会は、1977年、尾関雅則氏、林義郎氏、不破康博氏に業績賞を贈った。

関連する研究を検索

分野のカテゴリ

情報処理
(情報処理システム・応用)

関連する出来事

データなし

世の中の出来事

1977
プロ野球巨人の王貞治が本塁打世界最高記録を樹立する。
1977
日航機が、日本赤軍にハイジャックされる。

Webページ

データなし

博物館等収蔵品

データなし

キーワード

旅客総合販売システム、コンピュータシステム
Page Top