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総合放送自動化システムの開発

NHK-TOPICSに含まれる業務活動

図1 NHK-TOPICSに含まれる業務活動

NHK-TOPICS動作

図2 NHK-TOPICS動作

System Configuration

図3 System Configuration

 NHKでは、二つのテレビ、二つのラジオ、およびFMの全国ネットワークを運営しており、毎週1,800をこえる各種の番組を送出している。

 激しい社会の動きを番組の編成、運行業務に反映させるためにはきわめて機動的な機能が必要となるので、1964年(昭和39年)からNHKの全業務を対象とする総合近代化計画を策定し、その一つとして番組技術システムの基本構想を樹立した。この基本構想に基づいて運用業務の経済性、信頼性および保守運用性を飛躍的に向上させるため、放送番組制作用機器の自動割当と制御、番組送出の自動制御、全国に拡がる放送回線網の集中制御などの機能を包含する総合放送自動化システムは、欧米各国においても前例がないが、野村達治氏、松浦隼雄氏、城見多津一氏はそのシステム開発において、終始中心的推進者として重要な役割を果たしてきた。

 システムの技術的構成は、電子計算機に直結して制御されるプリセットマトリクス、オンエアマトリクス、VTR等であるが、計算機ソフトウエアと運行制御機器ハードウェアの機能に関する最適配分、内幸町放送会館に設置された計算機と代々木放送センターの機器を結ぶための40.8kボー高精度データ伝送装置、番組制作に関する情報を処理するため別に使用される電子計算機と制御用電子計算機とのコミュニケーション計算機をリアルタイムで使用するための冗長方式など、全般にわたって高度のシステム技術が巧みに活用されている。また、このシステムの信頼性を高め、機能をより一層拡大するためには、ミリ秒単位の制御制度とMTBF10年以上の高信頼性を有する固体電子化放送操縦装置、広帯域水銀リレーを用いた大容量マトリクス、自動制御に適したVTR、情報伝送機能を含んだ全国の放送局を結ぶ押しボタンダイヤル式自動交換網などを開発する必要があったが、これらの問題も解決してシステムを完成した。

 このシステムはすでに1968年(昭和43年)11月から全面的な運用を開始し、1年余の実績を持つが、十分に所期の成果をあげている。また、このシステムで開発された技術および諸設備機器は、国内工業界の技術向上に多大の影響を与えたことはもちろん、海外各国特に、米、英、独、仏の高度工業国とその放送機関からも高く評価されており、将来の大形プロジェクト開発を指向するあらゆる分野に対して貴重な指針を与えた。

 この技術に対して、電子通信学会は、1970年、野村達治氏、松浦隼雄氏、城見多津一氏に業績賞を贈った。


文献

[1] 三井信雄、NHK-TOPICSにおけるオンライン処理の概要、1967年、情報処理、vol.8, no.6, pp.329-337

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