1. HOME
  2. 電気・情報関連(専門)
  3. 研究情報(登録番号908)

純国産超大型電算機システムFACOM230-60の開発

 近年、人間が取り扱う情報の量は急速に増大かつ複雑化しており、この現象はわが国においても例外ではない。このように顕著に増大していく情報の処理装置としての電算機の設置台数も毎年増加の一途をたどっている。他方、互いに遠く離れた多数の地点で発生する情報の同時処理の要求、さらにはコストパーホーマンスをいかに高めるかについてのぎりぎりの線までの追求等、電算機使用者からの情報処理システムにたいする要求はますます高度になっている。

 このような使用者の要求に応える電算機システムはというと、それは大型電算機を高性能かつ高信頼化することにより情報処理システムとしての処理能力を上げて、タイムシェアリングシステムとして多数の使用者が共同使用することが最適と考えられる。

 池田敏雄氏はこのような要求に応えるべく超大型電算機システムFACOM230-60の開発を計画し、その中心的推進者として重要な役割を果たしてきた。すなわち、まず第一に、方式の検討に着手し、マルチプロセッサシステムの採用を決め、次いで記憶装置の多重バンク構成、ダイナミックリロケーション機能、あるいは自己診断機能の内蔵などの特色ある優れた手法をとり入れた。つぎに設計に当たっては、全面的に徹底した自動設計がとり入れられた。特に注目すべき点としては、中央処理装置をマルチプロセッサシステムとしたことによって処理能力、信頼性の飛躍的な向上およびシステム構成の融通性が達成され、オンラインリアルタイム処理や、タイムシェアリングシステム等でその処理能力を存分に発揮できる独創的なシステムを完成させた。つぎに特筆すべきは、処理装置が、診断機能を有する一種の小型コンピュータDIACを内蔵し、これがシステム中の検査したい処理装置だけを業務遂行中の処理装置と分離してオフラインにし、障害箇所を適確迅速に発見できることである。

 さらに回路素子として全面的にモノリシックICを採用したことと、システムの大形化とが相まって複雑かつ高度化した理論設計および実装設計の工程を、別の電算機により自動設計し、徹底した論理ミシュレーションを行なうことによって真に高い信頼性を達成し、設計精度の向上、設計期間の短縮、設計能力の増大などに多大な効果をあげている。

 このように、外国の大型電算機に対抗し得る優秀な技術水準をもつ大型電算機が開発された。

 この技術に対して、電子通信学会は、1970年、池田敏雄氏に業績賞を贈った。

関連する研究を検索

分野のカテゴリ

情報処理
(情報処理システム・応用)
情報処理
(コンピュータハードウェア)

関連する出来事

データなし

世の中の出来事

1970
大阪で万博が開幕する。
1970
よど号ハイジャック事件が起こる。

Webページ

データなし

博物館等収蔵品

データなし

キーワード

超大型電算機システム、FACOM230-60、コンピュータシステム、計算機アーキテクチャ、計算機ハードウェア
Page Top