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宇宙開発・衛星通信用大口径アンテナの研究

国際電信電話株式会社茨城宇宙通信実験所 宇宙通信実験用20mカセグレンアンテナ

図1 国際電信電話株式会社茨城宇宙通信実験所 宇宙通信実験用20mカセグレンアンテナ

東京大学宇宙空間観測所 宇宙飛しょう体追尾用18mカセグレンアンテナ

図2 東京大学宇宙空間観測所 宇宙飛しょう体追尾用18mカセグレンアンテナ

 宇宙開発・宇宙通信では、ロケット・人工衛星などの宇宙飛しょう体に対する地上局に、高利得・低雑音・高追尾精度のアンテナが必要とされる。衛星通信を例にとれば、その初期において、地上局用アンテナの方式として米国ではホーンリフレクタアンテナを、また英国では深いパラボラアンテナを採用した。

 喜連川隆氏は性能と経済性との両面からカセグレンアンテナ方式に着目し、1961年(昭和36年)、東京大学、国際電信電話株式会社および三菱電機株式会社が協力して低雑音アンテナの研究を始めたときに、わが国の宇宙開発・衛星通信地上局用としてカセグレンアンテナを提案し、大口径低雑音アンテナの諸問題を研究してきた。

 その研究成果は東京大学宇宙空間観測所の直径18m宇宙飛しょう体追尾用カセグレンアンテナおよび国際電信電話株式会社茨城宇宙通信実験所の直径20mの宇宙通信実験用カセグレンアンテナとなって現われた。なお後者はその後商業衛星通信用として直径22mに拡張され、茨城衛星通信所と改称された同所において実用されている。

 現在わが国では、さらにその研究を基にして、国際電信電話株式会社の商業衛星通信地上局用のカセグレンアンテナが製作されつつある。

 以上のようにわが国の宇宙開発・衛星通信の初期からその地上局に適した大口径アンテナの研究を行なってその分野の技術の進歩に貢献し、わが国の宇宙開発・衛星通信の発展に寄与した。

 この技術に対して、電子通信学会は、1967年、喜連川隆氏に業績賞を贈った。


文献

[1] 喜連川 隆、宇宙通信用アンテナ、1964年、電気通信学会雑誌、第47巻10号、pp.1523-1532、1964(昭39)年10月。
[2] 喜連川 隆、衛星通信用アンテナの進歩、1990年、国際衛星通信時代、vol.22、1990(平2)年12月15日。
[3] Takashi Kitsuregawa、Advanced technology in satellite communication antennas、1990年、Artech House, 1990.
[4] 喜連川 隆、低雑音アンテナ、1963年、電気通信学会雑誌、第46巻4号、pp.506-511、1963(昭38)年4月。
[5] 喜連川 隆、高利得低雑音アンテナ、1967年、電子通信学会全国大会、S.7-2、1967(昭42)年10月。
[6] 佐々木 哲夫、西田 昌弘、横井 寛、佐藤 敏雄、喜連川 隆、茨城実験所の宇宙通信用アンテナ、1964年、電気通信学会 アンテナ研究会資料、1964(昭39)年9月。
[7] 横井 寛、佐藤 敏雄、山田 松一、西田 昌弘、喜連川 隆、水沢 丕雄、佐藤 安彦、衛星通信用22mカセグレンアンテナの特性、1967年、電気通信学会 アンテナ・伝播研究会資料、1967(昭42)年1月。

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キーワード

カセグレンアンテナ、大口径アンテナ、低雑音アンテナ、地上局アンテナ、地球局アンテナ、アンテナ・伝播、宇宙航空エレクトロニクス、衛星通信
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