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光ファイバ通信方式(32Mb/s)の実用化試験

 光ファイバ通信方式は、将来の通信分野に大きなインパクトを与える伝送形態として有望視されているが、この方式を実用可能なレベルにまで発展させるためには、まず光ファイバの基本的特質を方式的見地から正確に把握すると共に、今後の研究課題を明確にして光ファイバに適した中継伝送技術を確立することが極めて重要である。

 この実用化試験は、このような要請にこたえるべく1975年(昭和50年)に準備を開始し、電電公社を中心とした関係者多数の協力によって達成されたが、なかでも島田禎晉氏、小山正樹氏、三木哲也氏はその中心となって多くの研究課題を克服し、この実用化試験成功の原動力となった。

 この実用化試験は、横須賀電気通信研究所の実験用とう道(区間長400m)内に長さ1kmの8心光ファイバケーブル(ステップインデクス形光ファイバ)を折返し布設して、延長64kmの光ファイバを用いた光伝送系を構成し、か酷な環境条件における多中継伝送実験により、32Mbit/s伝送および8Mbit/sハイブリッド伝送方式の実用可能性を具体的に実証したものである。

 本方式の実現には、(1)摂動法を用いた新しい伝送理論の確立、高次モードの損失による光損失の増加とベースバンド帯域の相関関係の解明、(2)ベースバンド伝送損のガウス形近似による伝送系設計法および伝送帯域制限のある光伝送系のSN比設計法の確立、(3)周波数掃引法による光ファイバの伝送特性の高精度測定技術の開発、(4)32Mbit/s伝送ならびに8Mbit/sハイブリッド伝送の光中継器設計技術の開発、更に(5)か酷な使用に耐え得るコネクタなど光デバイスの開発、実用化試験を行う上で不可欠な各種の新しい測定器の開発などが大きく寄与している。

 これらの成果を集約した各種伝送実験の結果、ステップ形多重モード光ファイバと0.85μm帯の光半導体素子を用いた伝送方式の多中継伝送特性を明かにすると共に、今後の研究課題を具体的に示し、この分野の研究の進展に大きな影響を与えた。

 以上述べたように、これら一連の研究により光ファイバ通信技術の有用性が確認され、今後の光中継伝送方式の実用化に大きく寄与した。

この技術に対して、電子通信学会は、1978年、小山正樹氏、島田禎晉氏、三木哲也氏に業績賞を贈った。

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キーワード

光ファイバ通信方式、実証試験、総合実験、光通信システム、通信方式、光伝送
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