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クラシック音楽専用ホールとして、新しい空間の創造をしたサントリーホールの照明環境の開発と実施

  • 写真なし佐野 正一
  • 写真なし山口 哲夫
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大ホールの照明。客席後方より見たところ

図1 大ホールの照明。客席後方より見たところ

大ホールの照明。舞台より見たところ

図2 大ホールの照明。舞台より見たところ

ステージ地明り用シャンデリア

図3 ステージ地明り用シャンデリア

ステージ地明り用シャンデリアの構成

図4 ステージ地明り用シャンデリアの構成

 1986年10月、東京都港区赤坂にオープンした「サントリーホール」は、日本初のヴィニヤード形式を採用したクラシック音楽専用のコンサートホールである。「演奏者と聴衆が一体となって創り、ともに喜び楽しむ音楽」を基本コンセプトとして建設が進められたが、照明計画も約2年間にわたり1/10スケールモデルを使ったシミュレーション実験などにより、クラシック音楽専用ホールとしてシャンデリアの意匠や輝きの調和、ホール全体の明るさのバランスなどが検討された。

 ホール内照明は「ステージ地明り用シャンデリア」と「客席スペースの照明」で構成されている。ステージ地明りは、約1,400 lxの高照度を電球光により実現し、演奏者が暑さを感じず楽器にも悪影響を与えないように、高出力の500W形赤外反射膜付ハロゲン電球とダイクロイックミラーを組み合わせた器具をシャンデリアに組み込んで熱線を85%カットしている。

 客席照明は間接光を多用して、柔らかくて落着いた雰囲気を醸しだす。特に壁面コーニス照明には同種の150W形ハロゲンランプを使って、木質系壁材の温度上昇による劣化を防いでいる。

 ホール内すべての照明器具を制御する調光装置は、同時二重運転方式を採用して信頼性を確保した。また、調光室の照明操作卓と調光ユニット室の調光器盤との制御信号系に光ファイバーケーブルを採用してノイズ低減を図った。

 このホールはオープン後、演奏家、評論家、聴衆から絶賛され、音響効果のすばらしさに見合う照明環境の在り方を示したものと高く評価された。

 本研究の成果に対して、照明学会は、1986年、佐野 正一(安井建築設計事務所)、山口 哲夫(安井建築設計事務所)、小泉 實(安井建築設計事務所)、菊地 忠敬(鹿島建設)、稲葉 孝雄(鹿島建設)、祖山 六良(鹿島建設)、吉田 博(東芝電材)、吉原 義夫(東芝電材)、大野 肇(東芝電材)に日本照明賞を贈った。

文献

[1] サントリーホール(大ホール)照明、照明のデータシートNo.840、1986年、照学誌、70-11
[2] 佐野、山口、稲垣、小泉、サントリーホールの照明計画、1987年、照学誌、71-5
[3] 及川、小泉、祖山、高市、サントリーホールの電気設備、1986年、電設工業、昭和61年10月号

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照明
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キーワード

コンサートホールの照明、シャンデリア、照明模型実験、ステージ照明、ダイクロイックミラー、ハロゲン電球、赤外線反射膜付ハロゲン電球、屋内照明技術
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