1. HOME
  2. 電気・情報関連(専門)
  3. 研究情報(登録番号795)

MFI装置を用いたレーザ照射光とレーザ誘起蛍光の葉内分布の測定法に関する研究

レーザ照射光とレーザ誘起蛍光の葉内分布

写真1 レーザ照射光とレーザ誘起蛍光の葉内分布

3種類のレーザ照射光の葉内分布

写真2 3種類のレーザ照射光の葉内分布

MFI装置の概略図

図1 MFI装置の概略図

[従来技術]

 葉内の光分布計測は、葉面に照射した光やその誘起蛍光を測定するために光ファイバーを刺し、その位置や深さを変え、細胞組織との関係性に迫ろうとしたが、葉内に入った光ファイバーの先端がどの細胞の位置にあるかを厳密に対応させるには、難点があった。


[解決すべき課題]

 この計測技術を利用し、実際の各種植物栽培を行うときに使用する光源と生育との関連性をより詳細に調べ、各植物種の生育に適した波長を持つ省エネルギー光源の開発を行うことが必要になる。


[手段]

 照射したレーザ光の葉内分布及びレーザ光で誘起されるクロロフィル蛍光(F687:687nmとF741:741nm付近)の葉内分布を細胞構造とあわせて調べるために、顕微鏡、I.I.(イメージ インテンシファイヤー)付CCDカメラ、レーザ、イメージプロセッサ、コンピュータで構成したマイクロ フルオレッセンス イメージング(MFI)装置を新たに開発した。光源として光合成に重要な光領域の400nmから700nmの中から488nm、514.5nm及び632.8nmのレーザ光を用いた。試料は、クロロフィル濃度の異なった水稲葉とした。照射光の葉内分布は、488nmのレーザ光に比べ514.5nmと632.8nmのレーザ光は葉の内部まで分布し、照射した光の波長で異なることが明らかになった。同時に、レーザ誘起クロロフィル蛍光の葉内分布を測定し、葉肉細胞内でF741/F687比を求めて再吸収効果を調べた。

この結果、葉内では照射光と誘起蛍光を有効に光合成に活用していることが分った。


[効果]

 本研究から照射光と誘起蛍光が生葉内の細胞組織とどのような関わりをもっているかをリアルタイム画像で測定することが可能になり、葉肉組織内での誘起蛍光の再吸収・再利用される様子や、照射光と葉内の色素蛋白との係わりに関する情報も得られることが判明した。また、葉外に放射する蛍光スペクトル情報を解釈する上で葉内の光分布情報が重要なことから、本研究で開発した装置は、リモートセンシング的に植物生育診断することや植物栽培のための光源開発を行う上での有力なサポートシステムになる。


[応用]

 MFI装置を使用することにより、省エネルギーを必要とされる植物工場での植物栽培に適した照射光源の波長や照射方法の決定に関する研究や植物生育診断を行う上で効果的利用できるものと考えている。


 本研究の成果に対して、照明学会は、1997年、高橋邦夫氏(木更津工業高等専門学校)、峰内健一氏(同左)、江森康文氏(金沢医科大学)、小林智氏(日本電気)、石井弘允氏(日本大学理工学部)に「照明学会 論文賞」を贈った。


文献

[1] MFI装置を用いたレーザ照射光とレーザ誘起蛍光の葉内分布の測定法に関する研究、1996年、照明学会誌,第80巻, 第11号,p. 827- 835 (1996)
[2] Study of a Method of Measuring the Transverse Distribution of Illuminating Laser Light and Laser-Induced Chlorophyll Fluorescence in Plant Leaves Using a Micro-Fluorescence Imaging(MFI) System、1998年、J . Light & Vis. Env.Vol.22, No.1,53-62, 1998

関連する研究を検索

分野のカテゴリ

照明
(光計測)

関連する出来事

データなし

世の中の出来事

1997
消費税の税率が引き上げられる。
1997
長野新幹線が開業する。

Webページ

データなし

博物館等収蔵品

データなし

キーワード

レーザ誘起蛍光、生葉内の光分布、水稲、植物工場、光計測
Page Top