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ディスプレイ画面の反射グレアの評価方法の開発

映り込み対象物の大きさによって異なる画面の拡散処理(アンチグレア処理)の効果

図1 映り込み対象物の大きさによって異なる画面の拡散処理(アンチグレア処理)の効果

光源サイズを変えた反射輝度の測定結果

図2 光源サイズを変えた反射輝度の測定結果

光源サイズごとの反射係数の測定値と,天井照明および窓の映り込みの主観評価結果との相関

図3 光源サイズごとの反射係数の測定値と,天井照明および窓の映り込みの主観評価結果との相関

[従来技術]

 ディスプレイ画面上の高輝度物体のいわゆる映り込みは、利用者の視覚負担を助長する。従来は、この問題に対して、照明器具の輝度制限、ディスプレイの反射防止処理、反射防止フィルターなど個別に対策が講じられてきた。しかし、これらの対策による物理的な反射輝度の減少を測定する適切な方法が存在せず、さらにその測定値と主観的なグレア感との対応関係についても明確ではなかった。


[解決すべき課題]

 実際に高輝度物体が映り込んだ場合に利用者の反射グレアに対する感覚閾値と対応付けられるようなディスプレイ表示面の反射特性の測定・評価方法を提案することであった。この測定・評価方法は、表示面を拡散処理するいわゆるAG処理と多層膜コートによるAR処理、いずれに対しても共通に利用できるものでなくてはならない。


[手段]

 光源サイズが可変の高輝度均一光源と高感度の輝度計を用いて、表示面の反射特性を測定する、AG処理が施されている場合は、鏡面反射、拡散反射に加えて、ヘイズ反射も考慮しなくてはならない。そのために光源サイズを変えて反射輝度を測定する方法を開発した。すなわち、表示面のヘイズ値が高いディスプレイにおいては、光源サイズが大きい場合、反射のピーク輝度が高く、小さい場合は、反射のピーク輝度が低くなる。これによって、AG処理による反射グレア低減効果が評価できる。


[効果]

 光源サイズを変えた反射率の測定方法によって、AG処理の効果がAR処理と同一軸で評価できるようになった。特に液晶ディスプレイは、極端なAG処理が施されたものが多く、液晶ディスプレイ表面の偏光板上の反射防止処理の効果が的確に予測できるようになった。


[応用]

 上記の測定値と主観的なグレア感の対応関係を実験的に求めることによって、あらゆるディスプレイデバイスの映り込み反射に対する耐性が利用者の主観的なグレア感の尺度で表現できる。モバイルディスプレイから大画面テレビまでを対象として、反射防止効果の良し悪しを利用者の視点から評価できる。これらの測定方法は,ISO9241-7,ISO13406-2で採用されている。


 本研究の成果に対して、照明学会は、1996年、窪田 悟氏(成蹊大学)に対して「照明学会 論文賞」を贈った。


文献

[1] 液晶ディスプレイの視認性の評価に関する研究:鏡面反射特性と反射グレアの関係、1994年、第27回照明学会全国大会
[2] 液晶ディスプレイの反射特性と反射グレアの関係、1995年、照明学会誌,79巻,5号,pp226-233,(1995)
[3] Effects of the reflection properties of liquid-crystal displays on subjective ratings of disturbing reflected glare、1997年、Journal of Light and Visual Environment,Vol.21,No.1,pp.33-42,(1997)

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キーワード

液晶ディスプレイ、反射グレア、視認性、視覚疲労、画質評価、照明環境、光計測、視覚
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