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直流送電用125kV光直接点弧サイリスタバルブの開発

  • 写真なし大井 寿
  • 写真なし加藤 宣夫
  • 写真なし加納 孝
 当時、直流送電は国内外で39箇所、約15GWの設備容量を有するまでに至っていた。しかし基幹送電用に直流送電を適用するには、さらに高信頼度化、小形化、経済化を指向することが望まれるため、交直変換装置の心臓部であるサイリスタバルブの点弧方式を光直接とする研究開発が内外で進められていた。当時アメリカGE社などで光点弧式サイリスタ素子の開発が進められていたが、変換装置として実用化した例はなかった。

 従来、直流送電用サイリスタバルブのゲート点弧方式は、高電位部にあるサイリスタ素子が電気ゲート式であったため、大地電位部からの点弧信号を電磁結合方式または伝送系のみを光とした光間接点弧方式を採用していた。電磁結合方式は高電圧化が難しく、光間接方式は高電位部に光電変換回路、パルス成形回路、およびそれらの電源が必要なため、部品点数が膨大となる欠点があった。

 光入力で点弧できる光直接点弧サイリスタ素子(4kV,1.5kA)の開発が、点弧光源である高光出力発光ダイオード(1W)および高効率光ファイバ系(効率20%)の周辺技術と共に確立でき、これら技術を基にして直流125kV-225MWの水冷式光直接点弧サイリスタバルブを製作完成させた。

 電気部品点数を1/10程度までに低減でき、信頼度面(MTBF2倍以上)、寸法面(体積で約60%に縮小)で大幅な改善ができた。

 この光直接点弧サイリスタバルブは昭和58年12月に、世界で最初に実用化され、直流送電などに適用し現在も順調に運転されている。その後の直流送電の発展を牽引する画期的新技術であった。

 本研究の成果に対して、電気学会は、1985年、大井 寿(電源開発㈱)、加藤 宣夫(㈱東芝)、加納 孝(㈱日立製作所)に電気学術振興賞(進歩賞)を贈った。

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キーワード

直流送電、電子デバイス、直流送電、パワーエレクトロニクス
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