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ガス絶縁開閉装置内部絶縁診断技術の開発

  • 写真なし土屋 喜英
  • 写真なし楠本 季夫
  • 写真なし迎 久雄
部分放電電荷と分解ガス量

図1 部分放電電荷と分解ガス量

放電電荷と金属容器の振動加速度

図2 放電電荷と金属容器の振動加速度

77kV,500kVGIS母線における放電電荷と外被電極法検出装置出力

図3 77kV,500kVGIS母線における放電電荷と外被電極法検出装置出力

各検出法の実器への適用性の比較

表1 各検出法の実器への適用性の比較

 GIS(ガス絶縁開閉装置)はしゃ断部、断路部、導体などの主要機能部分がSF6ガスとエポキシ樹脂で絶縁され、金属容器内に密閉された構造で、信頼性、縮小性、経済性、安全性、環境調和性など数々の優れた特長を有しており、今日まで広く使用され、運転実績も良好であり、今後ますます拡大される傾向にある。

 しかし、GISは密閉されており、目視点検が外部からは不可能である上、縮小化・集積化されているので、内部の分解点検がやや困難であり、長期間、無保守・無点検で使用されているものが多い。もし、GIS内部の異常の有無を外部から簡便に診断できれば、信頼度は更に高められることになる。

 GISの内部診断法には、従来からガス分析法・異常音検出法・部分放電検出法などが適用されているが、これらの方法は工場あるいは実験室などで行われる方法であり、変電所現地で適用するのは難しい。そこで関西電力㈱および三菱電機㈱は、運転中のGISに簡便に適用できる、GIS内部の部分放電を化学的・機械的・電気的・光学的に検出する装置を開発した。

 1.呈色反応法(化学的検出法)

 GIS内部の部分放電により発生する分解ガスを検出するために、従来から実施されていたガスクロマトグラフによる精密分析ではなく、分解ガスによって変色する呈色反応試薬を応用した、変電所現地で簡便に使用できる検出装置(ガスチェッカ)を利用して検出するもの。

 2.振動・異常音検出法(機械的検出法)

 GIS内部に部分放電が発生すると、音や振動が生ずるが、これらを検出するために、検出感度が良く、取扱いが容易な圧電形振動加速度計を金属容器外壁に取り付ける方法。金属容器外壁で検出される振動は非常に小さいため、部分放電による信号と外部ノイズの識別を行う必要があるが、これをマイクロコンピュータを使用して波形の平均化処理を行って信号とノイズの識別を行い、測定結果をディジタル表示するような検出装置を開発した。

 3.外被電極法(電気的検出法)

 部分放電発生時に金属容器・架台・接地系に高周波電流が流れ、金属容器の電位が過渡的に上昇することに着目し、これを金属容器外壁に絶縁フィルタを介して取り付けた電極によって検出する方法。

 4.光電子増倍管法(光学的検出法)

 部分放電による発光を光電子増倍管で検出する方法。この方法は、あらかじめGIS内に検出素子を設置するか、金属容器に発光窓を設置する必要があり、既設のGISにはそのまま適用できないが、外部ノイズの影響を受けないという利点がある。

 これらの開発は、GISの信頼度向上に大きく貢献するものであった。

 本研究の成果に対して、電気学会は、1981年、土屋 喜英(関西電力㈱)、楠本 季夫(関西電力㈱)、迎 久雄(三菱電機㈱)に電気学術振興賞(進歩賞)を贈った。

文献

[1] 西村寅雄、伊藤俊一、楠本季夫、迎久雄、松田節之、ガス絶縁機器の保守技術に関する研究、1979年、電気学会全国大会

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キーワード

信頼性、変電、ガス絶縁開閉装置、内部診断、GIS、変電、開閉保護装置
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