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500kV高性能避雷器の開発

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高性能避雷器の保護特性(500kV避雷器)

図1 高性能避雷器の保護特性(500kV避雷器)

500kV高性能酸化亜鉛形避雷器の実証試験

図2 500kV高性能酸化亜鉛形避雷器の実証試験

従来の酸化亜鉛形避雷器と高性能酸化亜鉛形避雷器の性能比較

表1 従来の酸化亜鉛形避雷器と高性能酸化亜鉛形避雷器の性能比較

 500kV高性能避雷器は、UHV避雷器の開発を行う中で、昭和59年、UHV送電実現の要である避雷器特性(雷インパルス保護レベル1620kV、20kA、課電率0.85)実現に向けた開発が開始された。

 UHV避雷器開発当初は所要特性実現に大幅な性能向上が必要であったが、素子特性の改善や素子並列枚数の増加、および長期課電試験により、昭和56年までに所要特性実現の見通しが得られた。その後も三価金属の添加、粒子径の微細化、均一化による平坦率低減や、ガラス質添加による素子特性向上、内部組成の均一性増大によるエネルギー耐量向上により、UHV系統で必要となる短時間過電圧耐量、開閉サージ放電耐量を満足しかつ所要特性を十分達成できる酸化亜鉛素子を開発した。

 さらに昭和59年から61年にわたり、高性能避雷器素子使用を前提とした保護性能などの基本性能、構造、検証試験の検討を行った結果、従来の避雷器に比べ規格値(制限電圧)を70%に低減した避雷器の開発に成功し、昭和62年より東京電力(株)新信濃変電所実証試験場にて現地実証試験を行い、昭和63年5月東京電力(株)新いわき開閉所、新今市開閉所、今市水力発電所に初適用した。高性能避雷器適用により275kV、500kVの試験電圧が低減された結果、絶縁設計が合理化され、変圧器、GISの小形化によるコストダウンが実現した。これらの成果は昭和63年電気協同研究会「絶縁設計の合理化」で取りまとめられ、平成6年のJEC-0102「試験電圧標準」改定、平成7年のJEC-2372「ガス絶縁タンク形避雷器」制定により規格化された。

 本研究の成果に対して、電気学会は、1989年、小林 俊一(東京電力(株))、菅 雅弘((株)東芝)、中野 幸一((株)日立製作所)、宇治田 克(三菱電機(株))に電気学術振興賞(進歩賞)を贈った。

文献

[1] 小林俊一、小林隆幸、川口芳弘、吉田民憲、小林伸光、三輪郁夫、GISに及ぼす絶縁レベルの影響、1988年、電気学会全国大会講演論文集、VOL.1988,No.10
[2] 菅雅弘、小島宗次、避雷器の高性能化、1988年、東芝レビュー、VOL.43,No.6
[3] 宇治田克、藤原幸雄、望月幹夫、下村哲朗、避雷装置の技術動向、1989年、三菱電機技報、VOL.63,No.10
[4] 白川晋吾、菅雅弘、宇治田克、酸化亜鉛形避雷器の高性能化、1992年、電気学会開閉保護研究会、VOL.SP-92,No.1-6
[5] 山形芳文、菅雅弘、白川晋吾、宇治田克、酸化亜鉛形避雷器の高性能化、1992年、電気学会高電圧研究会、VOL.HV-91,No.20-27

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