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世界初の500kV OFケーブル長距離橋梁添架技術の実用化

  • 写真なし緒方 清一
  • 写真なし今城 尚久
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電力ケーブル布設状況(橋梁標準添架部)

写真1 電力ケーブル布設状況(橋梁標準添架部)

本州四国連絡橋(児島~坂出ルート)平面図及び橋梁形式

図1 本州四国連絡橋(児島~坂出ルート)平面図及び橋梁形式

500kV 1×2,500m㎡ OFAZVケーブル構造

図2 500kV 1×2,500m㎡ OFAZVケーブル構造

標準添架断面図

図3 標準添架断面図

橋梁端部での伸縮、角折れと対策

図4 橋梁端部での伸縮、角折れと対策

500kV 1×2,500m㎡ OFAZVケーブル構造

表1 500kV 1×2,500m㎡ OFAZVケーブル構造

 本州と四国の電力連系は、昭和37年に竣工した中四幹線(220kV,300MW)によりなされている。逐年の電力需要の増大に伴い連系線としての機能が低下することが予想されるため、電力連系の強化を目的に500kVの新たな連系線として本四連系送電線計画が進められている。

 この連系線の特徴は瀬戸内海の海上部分を横断することにあり、その横断方法としては、海底ケーブル、島づたいの架空線、橋梁添架ケーブル等が考えられた。これらの方法について比較検討を行った結果、橋梁添架ケーブルが最も実現性が高く、海底ケーブルに比べ保守管理も容易で、経済性に優れていたことから、本州四国連絡橋(児島~坂出ルート)を利用した橋梁添架ケーブル方式(こう長22km)を採用することとした。

 超高圧・長距離大容量ケーブルを長大橋梁に添架することは国内外にも例のないことであるため、次のような設備設計を行い、種々の研究開発を経て実用化した。

①ケーブル設計:基幹送電線としての高度の信頼性が要求されることは勿論のこと、橋梁の公共性、安全性、橋梁添架布設への適用性等を考慮し仕様の選定を行った結果、OFケーブルを採用し、絶縁紙には従来のクラフト紙より絶縁耐力の高い半合成絶縁紙を採用し、絶縁厚さの薄肉化、増容量化を図った。また橋梁への添架位置によっては日射の影響が考えられるため、実ケーブルでの送電容量確認実験を行い、日射影響を加味した熱等価回路を用いて送電容量が確保できることを確認した。

②付属品設計:列車や自動車が通過する際に発生する振動により、接続部の内部補強絶縁層の遮へい銅線の乱れや、外部銅管のフランジ部ボルト・ナットのゆるみなどが懸念されたため、防止対策を実施した。

③給油設計:ルートプロフィールから高低差が大きく高油圧となるため、アルミ被を高油圧仕様とし、接続部は二重鉛工方式を採用するとともに、過渡油圧計算の合理化を図った。

④橋梁添架設備設計:列車や自動車通行時の荷重や、風や温度変化等により、橋は橋端部で角折れ伸縮が発生する。これらの橋梁の挙動に対して、添架ケーブルに局部的な曲げが加わらないようにするため、長大オフセット装置や角折れ吸収装置を設置した。

 本研究の成果に対して、電気学会は、1989年、上記のごとき、世界初の500kV OFケーブルの長距離橋梁添架技術を実用化した成果を称えて、緒方 清一(電源開発㈱)、今城 尚久(電力中央研究所)、針谷 俊美(住友電気工業㈱)、藤木 茂(古河電気工業㈱)、水谷 禎男(日立電線㈱)に電気学術振興賞(進歩賞)を贈った。

文献

[1] 峰村、田中、他、橋梁添架ケーブルの伸縮・角折れ吸収対策、1983年、S58 電気学会全国大会 1283
[2] 田中、森田、他、橋梁添架ケーブルの防振対策と振動実験、1984年、S59 電気学会全国大会 1237
[3] 田中、森田、他、橋梁添架ケーブルの防災・漏油防止対策、1984年、S59 電気学会全国大会 1238
[4] 田中、藤井、他、橋梁添架ケーブルの送電容量、1984年、S59 電気学会全国大会 1236
[5] 田中、松井、他、本四連系線500kV OFケーブル橋梁添架技術の開発、1986年、S61 電気学会電線・ケーブル研究会 EC-86-7
[6] 外山悌三、本四連系線,橋梁添架500kV OFケーブルの設計と施行、1989年、電気評論,1989年3月号

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キーワード

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