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当時,世界最大容量(500kVA)の交流超電導コイルの開発

  • 写真なし秋田 調
  • 写真なし田中 祀捷
  • 写真なし伊藤 大佐
超電導コイルに使用した交流超電導素線の断面写真

図1 超電導コイルに使用した交流超電導素線の断面写真

開発した固定方法を用いて超電導線を巻いた超電導コイル

図2 開発した固定方法を用いて超電導線を巻いた超電導コイル

開発した当時世界最大容量の交流用超電導コイル

図3 開発した当時世界最大容量の交流用超電導コイル

 超電導現象は直流に対して極めて有効でるが、交流ではヒステリシス損失やうず損失等の交流特有の電力損失があるため、超電導状態を維持することが大変難しく、超電導応用はほとんどが直流用に限られていた。一方、電力機器はほとんどが交流用なので、超電導技術を適用するためには交流用の超電導コイルの開発が期待されていた。

 交流抵抗を大幅に小さくするため、直径0.46ミクロンという極めて細い超電導線のフィラメントを開発し、それを集合化することで交流超電導線用の素線を開発した。素線は、直径0.112ミリメートルの高抵抗の銅ニッケル合金中に、直径0.46ミクロンのニオブチタン超電導体を14、520本埋め込んだもので、1本の超電導線はこの素線を49本束ねて作製した。図1は類似の素線の断面写真である。

 また、各層毎の巻枠の巻溝に超電導線を固定する方法の開発により、温度や電流が急激に変化した場合に生じるコイルの振動を効果的に抑えることに成功した。図2は超電導コイルを下から見た写真で、幾重にも巻かれた固定層がコイルの振動を効果的に抑制して超電導状態を保つことに成功した。

 これらの技術の開発により、当時、世界最大容量の500kVA交流用超電導コイルの開発に成功し、超電導技術の電力機器への適用に大きな第一歩を踏み出した。図3に開発した交流用超電導コイルの写真を示す。容量:500kVA、電圧:5000V、電流:100A

 本研究の成果に対して、電気学会は、1988年、秋田 調、田中 祀捷、伊藤 大佐に電気学術振興賞(進歩賞)を贈った。

文献

[1] 秋田 調,石川忠夫、交流超電導コイルの特性(その1)-クエンチ電流と常電導部の伝播特性-、1988年、電力中央研究所報告 T87015
[2] 秋田 調,石川忠夫、交流超電導コイルの特性(その2)-交流損失-、1988年、電力中央研究所報告 T87107

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