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パトカー照会指令システムの実用化

  • 写真なし水谷 孝也
  • 写真なし山内 才胤
  • 写真なし木下 協
 警察の移動無線は1948年、FM方式超短波無線電話装置の導入で始まった。移動無線システムは警察活動に欠かせない情報伝達手段であり、ますます重要度が増している。近年はチャネルセパレーション25kHz、占有帯域幅16kHzの条件下で使用できるディジタル直接変調方式の携帯無線機、車載無線機、それに2波シンプレックス車載無線システムを実用化し、移動通信の技術の先端に立っている。

 一方、大型コンピュータやデータベース、ネットワークにより構成される情報通信システムは、付加価値通信網(VAN)として一般的であるが、車載端末機を主な対象としたサービスは他に例がない。移動無線には回線品質の変動などの問題が存在し、安定したサービスが困難なため、これまで冗長度の高い音声通信に甘んじてきた。

 1986年4月から首都圏の1都4県で運用されている「パトカー照会指令システム」は、従来からの警察庁のコンピュータを中核とした有線回線による情報通信ネットワークに、移動通信ネットワークと車載データ端末機を結合して構成されたものである。これに先立ち、ディジタル直接変調方式移動無線システムにおけるデータ伝送に伴う難題を、誤り訂正、連送インタリーブなどの信号処理と通信手順を総合的に組み合せて解決し、さらに車載端末装置の小型化・省電力化を実現し、その集大成としてパトカー照会指令システムの実用化にこぎ着けた。

 キャリア配置の周期性を排除することにより、キャリア配列周期と周波数選択制フェージングが一致した場合に特定のセグメントがバースト的に誤る現象を回避する操作。

 パトカー照会指令システムは 、
 (1)警察庁のコンピュータに指名手配者と盗難車の照会を行う全国ネットの情報通信システム
 (2)都道府県単位で、キーボードや手書き入力とエレクトロルミネセンス(EL)またはプラズマディスプレイ(PDP)で表示する指令と文書伝送システム
 の二つの機能をもっており、都道府県単位の音声による指令通信システムと共存している。

 このシステムの実用化は、第一線の警察活動に新たなツールを提供し、犯罪防止と市民の安全に対する寄与は計り知れない。

 本研究の成果に対して、電子情報通信学会は、1987年、これらの一連の研究開発に取り組んだ水谷 孝也(警察庁)、山内 才胤(三菱電機)、木下 協(日本電気)に業績賞を贈った。

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コンピュータシステム、無線通信システム、情報ネットワーク
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