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我が国最大容量の275kVPOFケーブル線路の完成

  • 写真なし上野 富作
  • 写真なし五味 善昭
  • 写真なし馬渡 恒明
POFケーブル構造図

図1 POFケーブル構造図

POFケーブルカットモデル

図2 POFケーブルカットモデル

POFケーブル埋設イメージ

図3 POFケーブル埋設イメージ

素線絶縁導体

図4 素線絶縁導体

オフセットパイプ

図5 オフセットパイプ

 昭和58年、中部電力(株)において、発電所から大電源を送電する地中送電線として強制冷却による大容量送電が可能なPOFケーブル(Pype Type Oil Filled Cable)を採用した。本地中送電線には1回線あたり700MWの大容量送電を必要とし、当時の技術では困難を極めたため、数々の技術を開発し、当時世界最高の大容量送電を実現した。

 POFケーブルは通電すると導体の熱伸縮によりケーブルコア(導体,絶縁層、遮へい層)が、パイプ内でスネーク変形をする。開発の段階で、通電電流が大きいと一部のスネークに曲げが集中し、絶縁層に裂けやシワが生じてケーブルに悪影響を及ぼす恐れがあることが解った。この対策として、曲げの起点となるよう、あらかじめ曲げを加えたパイプ(オフセットパイプ)を適当な間隔でルート中に設置し、伸縮を強制的に分散させ吸収する分散吸収方式を開発した。

 また、大サイズ導体(2500m㎡)を採用するにあたり、素線絶縁導体の実用化について検証を行った。この素線絶縁導体は、交流導体抵抗の増加(表皮効果)を抑制するため、素線一本一本を酸化第二銅皮膜で絶縁した導体である。検証の結果、素線絶縁皮膜が無い導体と比較し、送電容量を10%増加させることが判明した。しかし、ケーブル同士を接続するためには、この絶縁皮膜を除去する必要がある。このため、圧縮空気によりアルミナ粉末を吹き付け除去するサンドブラスト工法を採用するにあたり、素線の絶縁皮膜を剥ぎ取るためのアルミナ粉末形状やサンドブラスト治具を開発した。この素線絶縁導体技術は、その後の大サイズ導体ケーブルにも採用され、地中送電線の大容量化に大きく貢献している。

 本研究の成果に対して、電気学会は、1984年、上野 富作(中部電力㈱)、五味 善昭(中部電力㈱)、馬渡 恒明(藤倉電線㈱)に電気学術振興賞(進歩賞)を贈った。

文献

[1] 上野富作,五味善昭,深川裕正,鈴木寛,馬渡恒明,明石一弥、素線絶縁導体高油圧パイプケーブルの通電損失、1981年、電気学会全国大会
[2] 上野富作,菰田光治,五味善昭,高岡道雄,馬渡恒明,明石一弥、オフセットパイプによるパイプケーブルの熱伸縮吸収特性、1982年、電気学会全国大会

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