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高画質8ミリビデオ「ハイバンド8の開発」

  • 写真なし森尾 稔
  • 写真なし高橋 四郎
  • 写真なし片山 浩誠
 最近、カメラ一体型ビデオテープレコーダーの需要増加に伴って、このカメラで録画された画像を編集する要望が高まっている。このため、複製(ダビング)が必要となり、解像度だけでなく、S/Nや波形特性に対する高性能化への要求が強くなりつつある。ハイバンド8ミリビデオはこのような要望を背景に開発された高性能小型ビデオテープレコーダーである。

 水平解像度を高くするため記録映像帯域を3.5MHzから5MHzに広帯域化しており、解像度400本を得ている。このための技術向上として
 (1) キャリヤ中心周波数を約2MHz広域にシフトして7MHzに設定
 (2) デビエーションを1.2MHzから2MHzに広く設定
 (3) ホワイトクリップ(220%)による波形歪を軽減するため、プリエンファシスの時定数を1.3μsecから0.47μsecに短く設定
 (4) オーバーシュート先端の記録波長を0.55μmから0.37μmに短波長記録に実現
 (5) 高能率化を図ったビデオヘットを開発することで(ヘッド窓の改良)、ギャップ長を0.26μmから0.22μmに短縮
 (6) 広域信号の減衰に応じて、ピーキング特性が変わる反転防止回路の採用
 (7) 中和回路により入力容量を減少させた再生アンプを採用することで再生系の共振周波数を10MHzに広帯域化
 (8) 垂直3ライン相関性検出により、色信号の非相関部だけトラップが入るY/C分離回路の採用
等が採用されている。

 記録密度特性の優れている金属薄膜媒体が実用化されたことは、単に家庭用の高画質なハイバンド8ミリビデオのみならず、放送局用、さらにはハイビジョンVTRやデジタルVTRの今後の進展に与える影響も少なくない。


最大の特徴

 MEテープの高記録性能はすでに以前から知られていたが、耐久性などに難点があった。新たに、下地の微小突起処理、潤滑剤、バックコートなど、蒸着テープ用の新しい技術を導入し、優れた電磁変換特性と耐久性を備えたビデオテープを実用化した。これによって、キャリヤ中心周波数を従来の5MHzから7MHzに上げられ、従来のMP テープに比べ7MHzで出力が6dB も増えた。新たにハイバンド8ミリビデオ用に開発された狭ギャップのセンダンストMIG(TSSヘッド)を用いると、更にこれより3dB大きくなる。これに伴いディビエーションも2MHzに広げられ、ハイバンド8ミリ反転防止回路、広帯域記録再生アンプ、Y/C分離回路なども開発された。

 特許:Hi-8だけでなく、8ミリVTRのもの含め73件

 本研究の成果に対して、映像情報メディア学会は、1990年、森尾 稔、高橋 四郎、片山 浩誠に技術振興賞開発賞を贈った。

文献

[1] 菊地 章浩、8mmVTR、1990年、テレビジョン学会誌Vol.44 No.9

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キーワード

メタル膜蒸着テープ(MEテープ)、センダストMIGヘッド(TSSヘッド)、ディビエーション、エンファシス、ハイバンド8ミリビデオ、撮像、テレビカメラ、画質・音質、コンシューマエレクトロニクス
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