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光ファイバ接続技術の開発

  • 杉田 悦治杉田 悦治
  • 佐武 俊明佐武 俊明
  • 加島 宜雄加島 宜雄
 日本は,世界に先駆けて光ファイバの実用化に踏み出し,特にFTTHなどによるアクセス系の光伝送サービスの普及に関しては,現在も他国の追随を許していない.これを可能にしたのが世界最先端を行く光ファイバ技術とその接続技術である.受賞者らは,光ファイバ接続技術のれい明期から研究に携わり,光コネクタ技術や融着接続技術の実用化に貢献してきた.光ファイバ接続技術に対する要求項目は,高精度の位置合せによる接続損の低減と長期信頼性の確保,及びこれらを満足した上での小形化・経済化である.受賞者らの開発した光コネクタ技術及び融着接続技術は,小形化・経済化・簡易化・高信頼化などを世界に先駆けて実現し,その後20年になろうとする現在に至っても世界中で幅広く用いられている.
 杉田悦治君はプッシュプル形の接続が簡易なSC形光コネクタの開発と実用化に貢献した.特に本コネクタの基本技術であるPC接続の設計技術を開発し,安定した低損失,低反射接続を実現した.更に,杉田君は,IECにおいて,開発したSC形光コネクタの国際標準化(IEC61754-4等)を推進し,SC形光コネクタ及び応用技術の普及促進に多大な貢献をした.SC形光コネクタは,通信網のみならず,装置間インタフェースでも広く用いられており,その高い性能と操作性から,世界中で最も使用されている光コネクタの一つとなっている.
 佐武俊明君は多心光ファイバを一括して接続可能なMT形コネクタの開発と実用化に貢献した.特に本コネクタの基本技術である量産可能で安価なプラスチックフェルールを高精度に加工する技術と,ガイドピンにより光ファイバ同士を軸合せする技術を開発し,安定した低損失接続を実現した.MT形コネクタは,多心光ファイバテープの接続には必要不可欠で,日本のFTTHにおける多心接続部分で多く使用されている.現在は,ビル内のデータセンタ等での需要も伸びており,IEC61754-5等で標準化がされている.本コネクタは,その構造の簡易さから,世界中で最も使用されている多心光コネクタとなっている.更に,佐武君は,米国の光コネクタ関連会社において,海外の大手キャリヤ等に向けたMT形コネクタの普及促進に多大な貢献をした.
 加島宜雄君は,初期の光ファイバ融着機の設計に多大な貢献をした.また,現在の融着接続に必要不可欠な技術である高周波トリガ方式による融着接続機を開発した.本方式を採用することにより,省電力化,小形化,経済化に多大な貢献をし,バッテリー動作の可搬形の装置が実現した.融着接続技術は,最も信頼性の高い接続技術として世界中で使用されており,ITU-T L. 12において勧告がされている.融着接続技術が,このように広まったのは,本業績である高周波トリガ方式による融着接続技術の貢献が大きいと考える.
 以上のように,受賞者らは,光ネットワーク構築に必要不可欠な光接続技術の研究開発を世界に先駆けて行い,日本の技術の国際標準化に大きく貢献した.また,現在も世界中で幅広く使用されており,光ファイバ通信網の構築に極めて大きな貢献をした業績と考える.受賞者らの功績は極めて顕著であり,電子情報通信学会業績賞にふさわしいものである.

 本研究の成果に対して、電子情報通信学会は、2011年、杉田 悦治(白山製作所)、佐武 俊明(US Conec Ltd.)、加島 宜雄(芝浦工大)に電子情報通信学会 業績賞 を贈った。

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光ファイバ接続技術、光コネクタ技術、融着接続技術、SC形光コネクタ、MT形コネクタ、多心光コネクタ
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