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半導体ドライエッチング技術の先駆的研究開発と産業展開への貢献

  • 堀池 靖浩堀池 靖浩
 堀池靖浩氏は,半導体製造に用いられているドライエッチング技術の先駆的研究開発と産業技術への展開を1970 年代の黎明期から現在まで推進してきた.堀池氏が発明し1975年に発表した“ケミカルドライエッチング” は,プラズマ中でCF4とO2を反応させFラジカルを発生させることによって,プラズマから離れた位置でもほとんど減衰することなく,シリコンの等方的エッチングを可能にするものである.ただし,このエッチング機構はその後の研究でわかってきたことであり,発見当時は多くのわからない点が山積していたが,堀池氏はそれを実験的に一つ一つ追いつめ,実用機完成までもっていった.その実行力はまさに応用物理学の展開の1つの典型とも言える.本技術は低ダメージ・高選択性の特長を本質的に有しており,当時のMOSトランジスタで用いられていた多結晶シリコンゲート電極のエッチングに利用され,さらにエッチング中のシリコン表面からの発光現象が発見されたことによって,エッチングの終点検出も可能にした.さらに,当時の主流であったウエットエッチングにおいて均一性がよくない,有害な廃液が大量に発生するなどの問題点をこの発明は見事に解決している.その点において本技術開発はドライエッチングが産業界で主流となる転換点に位置している.本技術は,発明以来40 年を経過した現在でも産業界で多用されており,半導体を用いた製品は多かれ少なかれ現在でもこの発明の恩恵を受けている。
 堀池氏は,さらにイオンビームエッチング,Al エッチング,マグネトロン放電高速エッチング,光エッチング,デジタルエッチング,デジタルCVD,高密度プラズマ生成とSiO2高アスペクト比孔エッチングなどに関しても,先駆的な研究・開発業績をあげられており,それぞれの技術開発において常に原理に戻って実用化という姿勢を貫かれてきた.さらに1990 年代にはいち早くドライエッチング技術のバイオデバイス創成への応用に着手し,ヘルスケアチップの実用化・産業化も進めた.これらの研究成果は,プラズマ技術・半導体加工技術に関する学術的基盤の構築に多大な貢献をしたばかりでなく,現在の大規模半導体集積回路の社会における重要性を考えたとき,その産業技術的なインパクトは計り知れない.

 本研究の成果に対して、応用物理学会は、2015年、堀池 靖浩(筑波大学)に応用物理学会業績賞(研究業績)を贈った。

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半導体製造、半導体ドライエッチング技術、ケミカルドライエッチング、応用物理学、MOSトランジスタ、多結晶シリコンゲート電極、イオンビームエッチング、Al エッチング、マグネトロン放電高速エッチング、光エッチング、デジタルエッチング、デジタルCVD、SiO2高アスペクト比孔エッチング
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