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飽和磁束密度が高く高周波鉄損の低いSi傾斜磁性材料JNSFの開発

  • 写真なし平谷 多津彦
  • 写真なし尾田 善彦
  • 写真なし浪川 操
  • 写真なし笠井 勝司
  • 写真なし二宮 弘憲
高周波用コア材の磁気特性比較

図1 高周波用コア材の磁気特性比較

浸珪プロセスの違い

図2 浸珪プロセスの違い

直流重畳特性の比較

図3 直流重畳特性の比較

 半導体のスイッチングにより電力制御を行うパワーエレクトロニクス分野において,電源の小型化・高効率化を図るための高周波化が進み,現在,太陽光発電のパワーコンディショナやハイブリッド車のような数k~数十kW 級の中容量電源においては10 k~20 kHz で,メガソーラ等の数百kW~数MW 級の大容量電源においても数kH で駆動されるようになった.最近,より高電圧かつ高周波で駆動可能なSiCパワー半導体の量産技術も確立しつつあり,スイッチング周波数の高周波化は一層進むものと予想される.このようなパワーエレクトロニクス技術の発展にともない,リアクトル等の電源部品にもさらなる高性能化が求められている.6.5%Si 鋼板は,最も軟磁気特性に優れた電磁鋼板として古くから知られている.しかしながら硬く脆いため,一般的な圧延プロセスによる製造は困難であった.これに対し,薄鋼板の仕上圧延後にCVD(Chemical Vapor Deposition)法によりSi を付与する連続浸珪プロセスが開発され,6.5%Si 鋼板の工業生産が可能となった.6.5%Si 鋼の固有抵抗は3%Si 鋼板の2 倍近くあり,渦電流が流れ難く発熱し難いことから,高周波用途のコア材としても優れている.その反面,一般的な電磁鋼板に比べて飽和磁束密度が低いという課題を有している.コア材の飽和磁束密度低下は,電源小型化・高効率化にとって好ましくない.図1に高周波用コア材の特性バランスを示す.飽和磁束密度が高く,かつ高周波鉄損の低いものが理想的なコア材といえるが,その両立は難しい.受賞者らはγ 域浸珪という新しい技術を試み,3%Si 鋼板並みの高い飽和磁束密度と6.5%Si 鋼板並みの低い高周波鉄損を両立したSi 傾斜磁性材料JNSF を開発することに成功した.

 本研究の成果に対して、日本金属学会は、2014年、平谷 多津彦(JFEスチール㈱)、尾田 善彦(JFEスチール㈱)、浪川 操(JFEスチール㈱)、笠井 勝司(JFEスチール㈱)、二宮 弘憲(JFEスチール㈱)に技術開発賞を贈った。

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6.5%Si鋼板、飽和磁束密度、高周波鉄損、Si傾斜磁性材料、JNSF、リアクトル、電磁鋼板、γ域浸珪、3%Si鋼板、連続浸珪プロセス、板厚Si濃度分布、高周波リアクトル
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