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IDTV受像機のための動き適応型信号処理

  • 写真なし阿知葉 征彦
  • 写真なし石倉 和夫
  • 写真なし斉藤 尚武
 NTSC規格のカラーテレビジョン方式が米国の標準方式として採用されたのが1953年、日本において放送規格として採用されたのが1960年である。当初はテレビ回路構成技術に起因する画質劣化等も多く、今の時点の立場から振り返ると、必ずしも満足すべき画質は実現されていなかった。それ以降、テレビ受像機はエレクトロニクス技術の発展とともに長足の進歩を遂げた。結果として、NTSC方式によって伝送されている信号であっても、受像機において適切なディジタル信号処理を加えることによって既存方式の受像画質の向上を実現し、また広く普及しているNTSC方式のある意味での延命を図る試みがなされた。これがIDTV (Improved Television)の目指したところである。

 NTSCカラーテレビジョン方式においては、クロスカラー、クロスルミナンス、解像度の低下、ラインフリッカ、ラインクロール、粗い走査線構造、垂直解像度の低下等々、方式に起因する画質妨害が生じやすい。これらの劣化は、主にYC分離とインタレース走査を順次走査に変換する走査線補間の処理を適切に行えば、抑制することができる。そのために、静領域、動領域及び両者の遷移領域に対応した3モード適応型の動き適応処理方式を開発した。またこの動作選択を適切に行うための動き検出方式、及び実際の適用場面を考慮した場合に対応することが必要となる家庭用VTRに録画された画像に対する対応処理について検討している。

 以上の検討結果を基に、実際に実時間で動作する高精細化装置を製作し、IDTV受像機の有効性、特に当時より起こりはじめた家庭用テレビ受像機の大型化要望に対応した画質改善受像機の商品化可能性を示した。

 本研究の成果に対して、映像情報メディア学会は、1987年、阿知葉 征彦(日立)、石倉 和夫(日立)、斉藤 尚武(日立)に丹羽高柳賞論文賞を贈った。

文献

[1] 阿知葉 征彦、石倉 和夫、斉藤 尚武、IDTV受像機のための動き適応型信号処理、1987年、テレビジョン学会誌、41巻,7号
[2] M.Achiha, K.Ishikura, T.Fukinuki、A Motion-Adaptive High-Definition Cnverter for NTSC Color TV Signals、1984年、SMPTEJ., 93, 5
[3] 阿知葉、石倉、Improved TV における3モード動き適応処理の検討、1986年、テレビ全大, 13-15

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キーワード

IDTV (Improved Television)、動き検出処理、NTSC信号の高画質化、フレームメモリ、フィールドメモリ、信号処理LSI、放送方式、映像符号化
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