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水中送話装置および高感度水中撮影システム

概念図

図1 概念図

「日本列島 夜の海」の打ち合わせ系統

図2 「日本列島 夜の海」の打ち合わせ系統

宇登呂での映像照明系統図

図3 宇登呂での映像照明系統図

河野裕一カメラマン

図4 河野裕一カメラマン

水中撮影で活躍中の河野カメラマン

図5 水中撮影で活躍中の河野カメラマン

 1984年7月8日のNHK特集「日本列島・夜の海」で、北海道・知床のコンブ林、黒潮洗う高知の古満目、沖縄・西表のサンゴ礁の3個所とNHK放送センター(東京)を通信衛星(CS)で結び、夜の海中を初めてテレビで多元生中継した。沖縄については、石垣島にCS車載車を置き、海上→西表島→石垣の2段中継で対応した。

 この中継を支えたのは、水中送話システムや水中モニターの設計、VTRのコマ撮り装置の開発である。水中3地点を結ぶ連絡系の構成が中継成功の決め手となった。

 リポーター同士の会話には、水中で送話可能な水中送話システム(水中連絡箱)が必要であった。従来の水中会話システムは妨害ノイズが多く、音声が不明瞭であったからである。送話器としてNA-8600型磁歪素子(日本アクア製)を用い、試作器で水中テストを繰り返した。また水中マスクに送話器を装着してもリポーターの顔がよく見えるように工夫した。

 さらに水中でも撮影映像が見られるように、水中モニターとそのケースを新しく設計した。これは厚さ20㎜の透明アクリル板の気密箱で、12Vバッテリーで駆動する6インチ・カラーモニターを納めた。

 また従来のフィルムによるコマ撮り(間欠収録)をビデオ化し、VTRコマ撮り装置を開発した。1インチVTRに収録するので、画像が鮮明で、間欠収録時間も20秒から1時間まで設定できる。なお、コマ撮り中でも通常のVTR録画に切り替えることもできる。

 水中テレビカメラはステンレス製円筒(水中ブリンプ)に納められ、その最大直径は約350mm、最大長は約720mm、カメラ実装時の重量は48kgである。ケーブルは最大100m、水深50mまで使用でき、単体バッテリーで約2時間動作する。カメラ操作はほとんど手元で行うことができる。

  中継放送では、沖縄のサンゴ礁、北海道知床のコンブ林、高知の黒潮水域など、現場を切り替えるごとに7月初旬の海の表情が浮かび上がった。テレビジョン学会は1985年、新しい水中テレビ中継システムを制作したNHK送出技術局中継技術部(代表/阿部賢造)に技術振興賞放送番組技術賞を贈った。

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放送
(放送局の仕事と設備)

関連する出来事

1984年7月8日
NHK特集「日本列島・夜の海」で北海道の知床、高知の古満目、沖縄の西表の3現場と放送センターを結び、初の多元生中継で、夜の海の様子を紹介。

世の中の出来事

1985
つくば市で科学万博が開幕する。
1985
電電公社が民営化され、NTTが発足する。

Webページ

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博物館等収蔵品

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キーワード

水中撮影、水中送話装置、水中撮影カメラ、番組制作・運行、撮像、放送現業
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