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弾塑性論の新体系—下負荷面モデル—の創出

  • 橋口 公一橋口 公一
 従来の弾塑性モデルは,降伏面の内部を純粋弾性域と仮定するので,降伏面の内部の応力変化による塑性ひずみ速度を表現できず,また,降伏判定が求められるとともに,数値計算においては,応力の降伏面への引き戻し作業が求められ,繰返し負荷挙動を合理的に表現できない.したがって,塑性ひずみ速度の精緻な表現が求められる地震動における土木構造物の変形挙動や地盤の液状化現象等の予測に適用できない.
 本研究業績は,純粋弾性域は仮定せず,応力が降伏面に近づくにつれて塑性ひずみ速度が連続的に発展する極めて自然な仮定に基づく“下負荷面モデル” (subloading surface model) の創出である.本モデルにおいては,現応力点を通って降伏面に相似な下負荷面が導入され,その合理的な発展則の定式化により,従来の弾塑性モデルの上述の基本的難点が全て解消され,材料定数を1個追加するだけで,弾塑性変形挙動を有限変形に亘って合理的に表現し得る.さらに,本モデルは,繰返し負荷,非比例負荷挙動を含む多様な変形挙動を高精度・高効率に解析し得るように拡張されている.
 下負荷面モデルによれば,金属に止まらず地盤材料を含む多岐に亘る固体の弾塑性・粘塑性変形,損傷,疲労・破壊現象,相変態,摩擦すべり,さらには金属結晶の弾塑性・粘塑性すべり等の非可逆力学現象の統一的表現がなされる,つまり,下負荷面モデルは,広範な固体の微視から巨視に亘る非可逆力学現象の支配法則とみなされる.よって本研究は,研究業績賞にふさわしいと認められた.

 本研究の成果に対して、土木学会は、2015年、橋口 公一(九州大学名誉教授)に研究業績賞を贈った。

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弾塑性論の新体系、下負荷面モデル、弾塑性モデル、弾塑性変形挙動、subloading surface model
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