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水環境における新規汚染物質の存在実態、影響評価、削減対策に関する研究

  • 田中 宏明田中 宏明
 水環境にわずかに存在する化学物質が水生生物の生殖に影響を与えることが明らかになってきたことを契機として、日常生活での使用が不可避な医薬品やパーソナルケア製品(医薬品類)が、様々な生活排水処理施設を介して、水環境に流出していることが懸念されている。本研究は、新規汚染物質として懸念されている医薬品類の同時分析方法、下水や水環境での汚染実態の把握、水生生物への影響評価と対策技術を先導する一連のものである。研究成果は、我が国の水環境に存在する医薬品類濃度がppt~ppb程度であり、抗生物質や殺菌剤など一部の医薬品類は、水生生物に影響を及ぼし得るレベルであること、水環境で見出される医薬品類は主に下水に由来することを明らかにしている。また、下水中の医薬品類の中で、従来の生物処理で高い除去率を示すものは限られており、主な除去機構は生分解か、汚泥への収着によること、生物処理後に医薬品類の除去レベルを改善する方法として、オゾン処理や促進酸化処理が有効であることを明らかにしている。さらに水環境での医薬品類の挙動についても研究を進め、一部の医薬品類は、主に光分解により減衰することを明らかにしている。以上、本研究は現地調査と室内実験の両面のアプローチから、水環境における新規汚染物質の存在実態、影響評価、削減対策に関する研究を先導するとともに体系化することにより、健全な水環境の復元に大きな役割を果たすと高く評価され、研究業績賞に相応しいと認められた。

 本研究の成果に対して、土木学会は、2011年、田中 宏明(京都大学工学研究科)に研究業績賞を贈った。

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キーワード

水環境、新規汚染物質生活排水、汚染実態、水生生物、医薬品類の挙動、存在実態、影響評価、削減対策
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