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3-1方式4チャンネルステレオ

 ハイビジョンの大画面高精細映像にふさわしいステレオ音声方式および伝送方式を開発し、現在のデジタル放送におけるサラウンド音声の先駆けとなった。日本ではNHK技研が1984年にハイビジョン用多チャンネルステレオの研究を開始し、各種のスピーカ配置の中から前方3個、後方2個のスピーカ(後方は同じ信号で駆動)を配置した方式が優れた方式であることを評価実験により明らかにした。同時に圧縮符号化方式DANCEも開発した。1985年にはCCIRに最初の提案をしたが、当時、諸外国のテレビ音声方式はモノラルが主流であり、きわめて先駆的な提案であった。その後、各国から様々な方式が提案されたが、結局1990年に3-1方式のスピーカ配置を基本とする合意がなされ、最終的に1994年に勧告BS775.1となった。スピーカ配置が放送規格になったのは世界初のことである。日本では1991年にBS放送のアナログハイビジョンチャンネルで試験放送が行なわれたのを皮切りに、多くの番組が3-1方式で制作、放送された。その後、デジタル放送の時代になり、独立した2つの後方チャンネルと低域強調チャンネルを持つ5.1チャンネルが主流になったが、スピーカ配置だけはNHKが最初に提案した3-1方式のものと同じである。現在では放送のみならずホームビデオや映画のポストプロダクションのスタジオも、BS.775-1配置を標準の1つとみている。


文献

[1] 辻本ほか、ハイビジョン画像と組み合わせた多チャンネルステレオの評価、1985年、日本音響学会講演論文集(1985.9)
[2] K.Ohgushi et.al.、Subjective evaluation of multi-channel stereophony for HDTV、1987年、IEEE Trans. Broadcast. BC-33,4 (1987)
[3] 黒住ほか、ハイビジョン用ステレオ音声方式、1988年、テレビ誌、42,6 (1988)
[4] S.Komiyama、Subjective evaluation of angular displacement between picture and sound directions for HDTV、1989年、J. Audio Eng. Soc., 37,4 (1989)
[5] 菅並ほか、準瞬時圧伸差分符号化法を用いたハイビジョンベースバンド多重音声伝送方式、1989年、テレビ誌、43,12(1989)

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分野のカテゴリ

放送
(放送の方式と処理技術)

関連する出来事

1985年
日本がCCIR(現ITU-R)に初めて方式提案
1991年
BSを用いた試験放送の実施
1994年
多チャンネルステレオ方式とスピーカ配置がITU-R、BS775.1として勧告化

世の中の出来事

1985
つくば市で科学万博が開幕する。
1985
電電公社が民営化され、NTTが発足する。

Webページ

データなし

博物館等収蔵品

データなし

キーワード

ハイビジョン、サラウンド、多チャンネルステレオ、ITU-R勧告BS.775-1、BS放送、ハイビジョン、オーディオ符号化、画質・音質、高臨場感システム、放送方式
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