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格子量子色力学に基づく核力の導出

  • 写真なし初田 哲男
  • 写真なし青木 慎也
  • 写真なし石井 理修
格子量子色力学に基づき求められた核力のポテンシャル

図1 格子量子色力学に基づき求められた核力のポテンシャル

 初田哲男、青木慎也、石井理修の三氏は、陽子や中性子等の核子の間に働き、原子核の性質を理解する上で基本的な役割を果たして来た核力を、核子を構成する粒子クォークの従う基本法則である量子色力学に基づき、時空格子上に定義された量子色力学の大規模数値シミュレーションにより導出した。導出された核力は、核子間の距離が遠い領域では、原子核の存在に必要であり1935年に湯川秀樹博士により予言されたパイ中間子の交換による引力を示し、距離が近い領域では、原子核の飽和性を理解するために必要な反撥力を示している。この結果は、従来は原子核の性質を説明するために仮定しなければならなかった核力の様々な性質を、量子色力学という基本法則に基づいて定量的に導き出す道を開いたものである。この研究は、理論物理学における近年の大きな成果の一つと位置付けられ、当該分野に大きなインパクトを与えている。


 本研究の成果に対して、仁科記念財団は、2012年、初田 哲男(理化学研究所)、青木 慎也(筑波大学)、石井 理修(筑波大学)に仁科記念賞を贈った。

文献

1) N. Ishii, S. Aoki, T. Hatsuda, “The Nuclear Force from Lattice QCD,” Physical Review Letters, 99 (2007) 022001.
2) S. Aoki, T. Hatsuda, N. Ishii, “Theoretical Foundation of the Nuclear Force in QCD and its applications to Central and Tensor Forces in Quenched Lattice
QCD Simulations,” Progress of Theoretical Physics, 123 (2010) 89-128.

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キーワード

量子色力学、大規模数値シミュレーション、パイ中間子、理論物理学
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