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鉄系超伝導体の発見

  • 写真なし細野 秀雄
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 細野秀雄氏は、2008年1月にLaFeAsO1-xFx(Tc=26K)という層状オキシニクタイドで鉄系の超伝導体を発見した。過去には、大きな磁気モーメントをもつ3d遷移金属である鉄を含む化合物は、超伝導の発現には極めて不向きと信じられてきた。発見されたLaFeAsO1-xFxは転移温度Tcが比較的高かったことから、大きなインパクトを与え、世界中で鉄系超伝導の研究が急速に立ち上がり、最高のTcは銅酸化物超伝導体に次ぐ56Kまで上昇している。多彩な母物質、多バンド由来のペアリング機構や高い磁場下でも大きい電流密度を持つなどが見出されるなど急速に展開しており、新大陸の発見と形容される大きな拡がりをみせている。さらに細野氏は、フッ素イオンの代りに水素マイナスイオンH-で酸素イオンサイトを置換するという斬新な発想で従来の2~4倍量の電子ドープに成功し、LaFeAsO1-xHxではこれまでに見出されていた領域に加え0.23<x<0.45の領域でxに対してTcがドーム状に変化することを見出した。この結果は鉄系の高いTcを支配する機構を再考する貴重な知見を提供している。


 本研究の成果に対して、仁科記念財団は、2012年、細野 秀雄(東京工業大学)に仁科記念賞を贈った。

文献

1) Y.Kamihara, T.Watanabe, M.Hirano, H.Hosono, “Iron-based layered
superconductor La[O1-xFx]FeAs (x = 0.05-0.12) with Tc ~26 K,” J. Am. Chem. Soc., 130 (2008) 3296.
2) H.Takahashi, K.Igawa, K.Arii, Y.Kamihara, M.Hirano, H.Hosono , “Superconductivity at 43 K in an iron-based layered compound LaO1-xFxFeAs,” Nature 453 (2008) 376.
3) S.Iimura, S.Matuishi, H.Sato, T.Hanna, Y.Muraba, S.W.Kim, J.E.Kim, M.Takata, H.Hosono, “Two-dome structure in electron-doped iron arsenide
superconductors,” Nat. Commun. 3 (2012) 943.

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鉄系超伝導体、LaFeAsO1-xFx、層状オキシニクタイド、LaFeAsO1-xHx
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