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地球内部起源反ニュートリノの検出

  • 写真なし井上 邦雄
カムランド実験装置

図1 カムランド実験装置

観測されたニュートリノデータ

図2 観測されたニュートリノデータ

地球の断面図

図3 地球の断面図

 井上邦雄氏は、カムランド(神岡液体シンチレータ反ニュートリノ観測装置)実験において指導的役割を果たし、現在、実験代表者として研究を推進している。井上氏は原子炉ニュートリノ振動観測の成功によるニュートリノ伝搬の理解、検出装置の緻密な較正、バックグラウンドの詳細な評価を行い、2005年に地球内部のウラン、トリウムの放射性物質の崩壊から来る反電子型ニュートリノの観測を世界で初めて成功に導いた。さらに2010年には99.997%の信頼度で地球ニュートリノを検出し、2011年には、地球内部での放射性熱生成21±9兆ワットを導出し、地表の熱流量47±2兆ワット(測定)と比べて半分程度であることを突き止め、地球が冷え続けていることを初めて直接的な実験で検証した。これによって、地球内部化学組成モデルを評価し、ニュートリノ地球科学研究の第一歩を築いた。これらの成功は、ニュートリノを利用した学際的研究を新たに開拓し、地球内部の直接的観測を通したニュートリノ地球科学の発展の礎となるものである。


 本研究の成果に対して、仁科記念財団は、2012年、井上 邦雄(東北大学)に仁科記念賞を贈った。

文献

1) KamLAND collaboration, “ Partial radiogenic heat model for Earth revealed by geoneutrino measurements,” Nature geoscience 4 (2011) 647-651.
2) KamLAND collaboration, “ Experimental Investigation of Geologically Produced Antineutrinos with KamLAND,” Nature 436 (2005) 499-503.
3) KamLAND collaboration, “First Results from KamLAND: Evidence for Reactor Antineutrino Disappearance,” Phys.Rev.Lett. 90 (2003) 021802.

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キーワード

カムランド実験、反電子型ニュートリノ、地球内部化学組成モデル、ニュートリノ地球科学
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