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ヒッグス粒子発見に対する貢献

  • 写真なし近藤 敬比古
  • 写真なし小林 富雄
  • 写真なし浅井 祥仁
LHC加速器概念図

図1 LHC加速器概念図

ATLAS検出器概念図

図2 ATLAS検出器概念図

ATLAS実験で観測されたヒッグス粒子と考えられる粒子の質量分布図。

図3 ATLAS実験で観測されたヒッグス粒子と考えられる粒子の質量分布図。

 素粒子の標準模型に現れるすべてのクォーク、レプトンおよびゲージ粒子は発見されていたが、ヒッグス機構を担うヒッグス粒子の発見は大きな課題として残されていた。2008年に完成したジュネーブ近郊にあるLHC(Large Hadron Collider)は重心系のエネルギー8TeV(テラ電子ボルト)までの陽子ビーム衝突を用いて素粒子の研究を行ってきたが、2012年7月に二つの国際共同実験グループ、すなわちATLASおよびCMS、は質量 126GeV/c2の新粒子を発見し、それがヒッグス粒子と矛盾しない特性を有すると発表した。両グループはさらに解析事例数を増やした結果、2013年3月にそれがヒッグス粒子であると宣言した。未知のエネルギー領域のこの実験研究は世界の研究者の知恵と技術を結集して行われており、ATLAS実験の場合には現在約3800人の研究者が実験に参加している。日本からは約150名の研究者(大学院生も含む)がATLAS実験に参加し、ATLAS検出器の鍵となる超伝導ソレノイド、シリコン飛跡検出器、ミューオン検出器などの重要部分の建設を行い、データ解析に精力的に取り組んで、今回のヒッグス粒子発見に大きな貢献をした。とくに、小林富雄、近藤敬比古両氏は日本チームのリーダーとして建設当初から参加し、ATLAS検出器の立案と建設および運転を国際チームの重要メンバーとしてやり遂げた。一方、浅井祥仁氏は観測データの解析で日本チームはもとより国際チームの中で指導的役割を果たし、ヒッグス粒子発見に大きな貢献をした。

 本研究の成果に対して、仁科記念財団は、2013年、近藤 敬比古(高エネルギー加速器研究機構)、小林 富雄(東京大学)、浅井 祥仁(東京大学)に仁科記念賞を贈った。

文献

1. “Observation of a new particle in the search for the Standard Model Higgs boson with the ATLAS detector at the LHC”, ATLAS Collaboration, Physics Letters B716 (2012) 1-29.
2. “Evidence for the spin-0 nature of the Higgs boson using ATLAS data”, ATLAS Collaboration, Physics Letters B726 (2013) 120.

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素粒子、ヒッグス粒子、ATLAS実験、CMS、超伝導ソレノイド、シリコン飛跡検出器、ミューオン検出器
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