1. HOME
  2. 物理関連(専門)
  3. 研究情報(登録番号2170)

大容量メモリ技術の産業展開への貢献と三次元集積化技術の先駆的研究

  • 小柳 光正小柳 光正
 小柳光正氏は,大容量半導体メモリの基本構造を世界に先駆けて提唱し,半導体産業の発展に大きく寄与すると共に,三次元集積回路に関する重要な技術を確立して,シリコン集積回路の高性能化と高機能化に卓越した貢献をなした.
 小柳氏は,1978 年にMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタを形成したシリコン基板の上に積層してメモリ用キャパシタを設ける三次元スタックドキャパシタ型メモリセルを提案,試作し,その基本特性を実証した.このセル構造は微細化に適し,かつ製造歩留まりに優れたメモリの基本構造として,現在では,ほぼ世界中の汎用DRAM(DynamicRandom Access Memory:再生動作が必要な随時書き込み・読み出しメモリ)に採用され,半導体産業の発展に大きく貢献した.この技術が半導体メモリ分野に与えた学術的,産業的インパクトは極めて大きいといえる.
 また,小柳氏は実現が困難とされていた三次元集積回路に関する多くの基本技術を提案,実証し,シリコン集積回路の高機能・高性能化に向けて大きな貢献をなした.具体的には,基板貫通配線(TSV:Through-Silicon-Via)による三次元集積化を多結晶シリコンTSVを用いて世界にさきがけ実証した.また,液体の表面張力を巧みに活用することにより,半導体メモリ,センサー,化合物半導体素子などの異種チップを自己整合的に三次元集積化するという画期的な手法を提案し,従来のシリコン集積回路単体では達成できない高機能化に成功した.小柳氏の業績は,単なる集積化技術の提案に留まらず,応用も含めたシステムレベルで研究開発を主導してきた点が特筆される.
 以上のように,小柳氏は高集積化に適したDRAM の基本構造を提案し,半導体産業の発展に卓越した貢献をなすと共に,一貫して三次元集積回路の研究開発を牽引し,数多くの独創的かつ重要な基本技術を確立して,集積回路の高機能化に大きく寄与した.応用物理学,および産業発展の両面において小柳氏の果たした貢献は極めて顕著であり,応用物理学会業績賞(研究業績)として誠に相応しいものである.


 本研究の成果に対して、応用物理学会は、2014年、小柳 光正(東北大学)に応用物理学会業績賞(研究業績)を贈った。

関連する研究を検索

分野のカテゴリ

物理
(物理)

関連する出来事

データなし

世の中の出来事

データなし

Webページ

データなし

博物館等収蔵品

データなし

キーワード

大容量半導体メモリ、三次元集積回路、シリコン集積回路、三次元スタックドキャパシタ型メモリセル、DRAM、半導体産業、基板貫通配線、多結晶シリコンTSV、応用物理学、産業発展
Page Top