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超高圧直流架橋ポリエチレン電力ケーブルの開発と実線路適用

 架橋ポリエチレンケーブル(XLPE ケーブル)の直流線路への適用は、世界中で検討が行われてきたが、絶縁体中に空間電荷が蓄積されるため、許容温度70°C以下で、かつ極性反転を行わないとの限られた条件で実用化がなされたのみであった。
 本開発では、許容温度を大幅に上昇させたことにより導体サイズを小さくできるためケーブルのコンパクト化を実現し、管路などの付帯設備のコンパクト化や布設長の長距離化などによる布設コストの低減を可能とした。また、極性反転を行えるようになったことで、電力潮流の向きを瞬時に反転させる設備の構築ができ、急な供給力変動が起こった際、別の供給エリアから応援融通行うなど系統安定化に寄与する直流連系設備への適用も可能となった。さらに、超高圧化を実現し、送電電流値が少なくて済むことで、送電ロスの低減に寄与することも可能となった。
 本ケーブルを、北海道・本州間連系という重要送電線に、実用化した点は特筆に値する。また、我が国が世界に先駆けて実用化できた意味は極めて大きく、今後の洋上風力発電など遠方からの電力輸送や電力の系統連系等の推進にも多大な貢献をもたらすものである。

 本研究の成果に対して、電気学会は、2014年、大木 義路 (早稲田大学)、佐々木 英隆 (電源開発株式会社)、片貝 昭史 (株式会社ジェイ・パワーシステムズ)に進歩賞を贈った。

文献

[1] 渡部 知津夫、伊藤 康雄、佐々木 英隆、村田 義直、水津 亮、坂巻 正敏、渡辺 傑、片貝 昭史、「+/-250kV DC-XLPE ケーブルの北海道・本州間電力設備への適用」、電気学会B 論文誌、Vol. 134 、No. 1、pp. 64-75、2014.
[2] Y. Ohki, 「 Development of XLPE-Insulated Cable for High-Voltage DC Submarine Transmission Line (1)」, IEEE Electr. Insul. Mag., Vol. 29, No.4, pp. 65-67, 2013.
[3] Y. Ohki, 「Development of XLPE-Insulated Cable for High-Voltage DC Submarine Transmission Line (2)」, IEEE Electr. Insul. Mag., Vol. 29, No. 5, pp. 85-87, 2013.
[4] 渡部 知津夫、伊藤 康雄、佐々木 英隆、村田 義直、水津 亮、坂巻 正敏、「±250kV 直流CV ケーブルの北海道・本州間電力連系設備への適用」、電気学会全国大会、(平成25 年3 月).
[5] 村田 義直、坂巻 正敏、阿部 和俊、井上喜之、眞尾 晶二、柏山 誠司、西川 哲、水津 亮、渡辺 傑、浅井 晋也、片貝 昭史、「超高圧DC-XLPE ケーブルの開発」、 SEI テクニカルレビュー、第182号、pp. 48-55、2013.
[6] 村田 義直、坂巻 正敏、阿部 和俊、井上喜之、眞尾 晶二、柏山 誠司、西川 哲、水津 亮、渡辺 傑、浅井 晋也、片貝 昭史、「超高圧DC-XLPE ケーブルの開発」、日立電線、(平成25 年1 月).

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架橋ポリエチレンケーブル、空間電荷蓄積、高温運用
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