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落雷位置標定方式の高精度化と適用性拡大

落雷位置標定システムは1970 年代後半に米国で開発されて以来、個々の落雷について、場所と時間の情報を提供する装置として、広く世界に普及している。この装置は、典型的な夏季の雷では、高い捕捉率や、電流のピーク値の把握が可能であるものの、我が国特有の冬季雷では、極端に捕捉率が下がる可能性がある。また、送電線の架空地線の素線切れや風車の羽根の焼損事故の原因である長い波形の雷電流を観測することは、不可能であった。受賞者らは、これらの欠点を克服して、適用性の高い落雷位置の標定と、離れた地点での電磁界測定による雷性状の把握を目指して、長い波形を有する雷の電磁波を捉える観測装置を開発した。また、従来、観測不能であった風車のような大きい直径(5m程度)を持つ構造物に適用できるロゴウスキ・コイルを新たに開発して長い継続時間を持つ雷電流の観測を可能にした。これらの装置を用いて、雷電流波形と離れた地点の電磁波の同時観測を実施して、従来観測の困難であった性状を有する雷を標定する技術に関する重要なデータを得ることに成功した。

 本研究の成果に対して、電気学会は、2012年、道下 幸志 (静岡大学 工学部)、諸岡 泰成 (九州電力株式会社 お客様本部)、清水 雅仁 (中部電力株式会社 電力技術研究所)、本間 規泰 (東北電力株式会社 研究開発センター)、茆原 正昭 (株式会社ホトニクス)に電気学会 進歩賞Bを贈った。

文献

[1] 道下、梅原、河本、前田,「帰還雷撃の電荷中心点及び電荷量変化の簡易推定法の提案」、電気学会論文誌B、131,2 号,pp.238-239,( 平成23 年2 月 )
[2] 配電線雷被害メカニズム調査専門委員会(共著者34 名):「配電線雷被害メカニズムの解明と被害率予測手法の高度化」、電気学会技術報告第1172 号、電気学会(委員長:諸岡泰成、幹事:今井康友、浅川聡),( 平成21 年11 月 )
[3] Hiroaki Saito, Masayoshi Arakane, Masahito Shimizu, 「Field test of lightning - damaged indicator for overhead ground wire」, 28th ICLP, VI-51 KANAZAWA,( 平成18 年9 月 )
[4] N. Honma, K.L. Cummins, M.J. Murphy, A.E. Pifer, T.Rogers,「Improved Lightning Locations in the Tohoku Region of Japan Using Propagation and Waveform Onset Corrections」, 3rd International Symposium on Winter Lightning(ISWL 2011),( 平成23 年6 月 )
[5] 道下、西平、本郷、横山,「垂直電界測定に基づく雷撃点推定」、電気学会論文誌B、128,5号, pp.714-720,( 平成20 年5 月 )

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落雷位置標定システ、ロゴウスキ・コイル、電磁界測定
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