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待機電力を極小化するLSI システムの開発

 家電機器の待機時消費電力は、一世帯当たり全消費電力の6%に相当する年間285kWh であることが報告されている。待機電力の約半分はリモコン待受けによる消費電力であり、この無駄な電力を削減することが切望されている。我々は、電源プラグを抜いたに等しい待機電力を極小化するLSI システム「eco チップシステム」を提案し、開発した。eco チップシステムは、低消費電力でリモコン信号を受信するeco チップと、100V 電源系リレー、大容量キャパシタで構成される。家電機器の待機時はリレーによって100V 電源を切断し、機器本体の消費電力を完全にゼロにできる。待受け時のリモコン信号は、大容量キャパシタを電源として常時動作するeco チップで受信し、起動信号を受信した際に電源リレーをオンとする。eco チップは、アナログ-デジタル協調設計による急峻フィルタと、無線信号を電力消費無しで検波できる新発想の高感度整流器を搭載し、これらの新技術によってLSI の大幅な低消費電力化が達成された。このeco チップは弊社デジタルテレビ(REGZA 32BE3)に搭載され、リモコン待機時にテレビの消費電力ゼロワットを実現している。

 本研究の成果に対して、電気学会は、2013年、梅田 俊之 ((株)東芝 研究開発センター)、岩田 繁保 ((株)東芝 デジタルプロダクツ&サービス社)、石原 寛明 ((株)東芝 研究開発センター)に電気学会 進歩賞Cを贈った。

文献

[1] 梅田俊之, 大高章二, 石部学,「待機電力を極小化する LSI"eco チップ"のシステムと回路技術」, 電子情報通信学会( 平成24 年4 月 )
[2] 岩田繁保, 大野克哉, 石原寛明,梅田俊之, 杜塚芙美, 坂本岳文,板倉哲朗, 土方慶二郎, 石部学,牧康典,「待機電力極小化 LSI"eco チップ"の開発Ⅰ-システム構成-」,電子情報通信学会( 平成23 年9 月 )
[3] 石原寛明, 古川剛志, 岩田繁保,梅田俊之, 杜塚芙美, 大高章二,石部学,「待機電力極小化 LSI"eco チップ"の開発Ⅳ-アナログ信号処理部-」,電子情報通信学会( 平成23 年9 月 )
[4]H. Ishihara, T. Umeda, K.Ohno, S. Iwata, F. Moritsuka, T.Itakura, M. Ishibe, K. Hijikata,and Y. Maki,「A 130μA Wake-up Receiver SoC in 0.13μm CMOS for Reducing Standby Power of an Electric Appliance Controlled by an Infrared Remote Controller」,( 平成23 年2 月)
[5]梅田俊之, 大高章二, 「整流器とこれを用いた無線通信装置」,登録特許:4519713号( 平成22 年5 月 )

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待機電力、LSI、大容量キャパシタ
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