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ハイビジョン用のレーザーテレシネ

  • 写真なし石田 武久
 映画は早くからテレビ番組の素材として重視されてきたが、臨場感あふれる大画面のハイビジョン放送にとっても非常に魅力ある番組素材であった。そこでNHK放送技術研究所は1975年、70mmフィルム用の「レーザーテレシネ」の開発に取りかかった。「テレシネ」(Telecine)というのは、フィルム映画をテレビジョン信号に変換する技術で、高画質で変換するためにレーザーを利用することにしたのである。

 レーザーテレシネの基本原理は、指向性、輝度、単色性に優れたレーザービームを使い、フィルム面を直接走査して画像を読み出す。その装置は、

 ① R(赤)、G(緑)、B(青)用のレーザーからなる光源部

 ② 3本のレーザービームを重ね合わせるためのダイクロイックミラーからなる光学系

 ③ レーザービームを走査する回転多面鏡

 ④ フィルムの走行系

 ⑤ フィルムを透過したレーザービームを再び3色のビームに変換する3色分解光学系

 ⑥ フィルムを透過したレーザービームを電気信号に変換する光電変換部分

から構成される。この装置により解像度、SN比、色再現の点で優れた画質を得ることに成功し、1983年に研究開発を終了した。

 70mm映画は高画質なハイビジョンには最も望ましいが、その後は質量ともに豊富な35mm映画を対象としたレーザーテレシネの開発に切り替えた。そして35mmレーザーテレシネの実用機は1985年の筑波科学万博で使用され、1988年から放送現場に導入された。

 本研究の成果に対して、映像情報メディア学会は、1985年、ハイビジョン用レーザーテレシネ装置の開発研究に貢献した石田 武久(NHK)に日本映画テレビ技術協会賞(社団法人日本映画テレビ技術協会による授賞)を贈った。

文献

[1] 種田他、連続式レーザーテレシネ、1978年、1978テレビ全大
[2] T. Ishida、A 70mm Film Laser Telecine for HDTV、1983年、SMPTE J., 92,6,pp629-635
[3] 林,石田、レーザーテレシネにおける光学的2次元輪郭補償、1985年、テレビ学技報,8,49,TEBS 102-1

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分野のカテゴリ

放送
(放送局の仕事と設備)

関連する出来事

1985年
筑波科学万博で使用

世の中の出来事

1985
つくば市で科学万博が開幕する。
1985
電電公社が民営化され、NTTが発足する。

Webページ

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博物館等収蔵品

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キーワード

ハイビジョン、テレシネ、レーザー、ハイビジョン、テレシネ、番組制作・運行、放送現業、色再現
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