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電力システムの過渡現象数値解析の高度化

 電力システムの耐雷対策の立案や雷リスク評価を行うためには、 雷過電圧の挙動やピーク値を高精度で予測しておくことが望ましい。 電力システムの過渡現象解析には、 汎用回路解析プログラム(EMTP) が古くから用いられている。 開発者らは、 EMTP解析の根幹となる架空線・ケーブルの定数計算法、送電線、鉄塔、コロナ放電モデル等の開発に成功してきた。最近でも、架空線一埋設導体間相互インピーダンス計算時に生じる数値不安定性の原因を解明し、 安定に計算できる式の導出に成功している。

 また、 数値電磁界解析法の一つである時間領域差分 (FDTD) 法の過渡現象解析への導入も古くから開始し、 高精度細線導体模擬法や新しい着限点に基づく吸収境界条件の開発に成功している。 これらは送配電線や理設地線を含むシステムのFDTD解析の高精度・高効率化に寄与する。さらに、 伝送線路モデリング(TLM)法および部分要素等価回路(PEECまたはHEM)法の雷過電圧解析への適用可能性の実証にも成功しており、回路解析法と数値電磁界解析法のそれそれの特長を生かした合理的なハイブリッド解析の実用化に先鞭をつけている。
 
 


 本研究の成果に対して、電気学会は、2011年、雨谷昭弘(同志社大学)、長岡直人(同志社大学)、馬場吉弘(同志社大学)に電気学術振興賞 進歩賞を贈った。

文献

[1] A. Ametani、T. Yoneda、Y. Baba、and N. Nagaoka、「An investigation of earth-return impedance between overhead and underground conductors and its approximation」、IEEE Trans. EMC、平成21年8月.
[2] Y. Taniguchi、Y. Baba、N. Nagaoka、and A. Ametani、「An improved thin wire representation for FDTD computations」、IEEE Trans. Antennas Propag.、平成20年10月.
[3] 岡澤光起、 馬場吉弘、 長岡直人、雨谷昭弘、「FDTD法を用いた電磁界 ・サージ解析のための吸収境界条件の高性能化」、電気学会論文誌B、平成20年1月.
[4] 松田卓已、 馬場吉弘、 長岡直人、雨谷昭弘、「 3次元TLM法の雷電磁界・サージ解析への応用」、電気学会論文誌B、平成21年7月.
[5] P. Yutthagowith、A. Ametani、N. Nagaoka、and Y. Baba、「Lightning induced voltage over lossy ground by a hybrid electromagnetic-circuit model method with Cooray-Rubinstein formula」、IEEE Trans. EMC、平成21年11月.

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電力システム、EMTP、数値電磁界解析手法、過渡現象数値解析
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