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電球形蛍光ランプ「ネオボールZTM」の開発

開発ランプ外観

図1 開発ランプ外観

開発ランプ構造図

図2 開発ランプ構造図

[従来技術]
 白熱電球代替光源である電球形蛍光ランプは1980年に誕生して以降、ランプの小形化のため現在までにさまざまな性能改善が成され、2004年に外観寸法を白熱電球同等サイズまでに小形化した電球形蛍光ランプが開発・商品化されたが、白熱電球に対して、形状、光り方等において、まだ違和感が残るものであった。

[解決すべき課題]
 白熱電球同等の使い勝手のためには、「白熱電球器具への搭載性」および「光り方」を白熱電球と同一とし、ほとんどの白熱電球用器具に違和感なく装着できる必要がある。例えば、器具への搭載性向上には、ランプ寸法は白熱電球と同一サイズとし、ランプ口金付近に白熱電球と同様のくびれが必要である。又、器具に搭載したときも白熱電球と同様に口金の根元まで発光する光り方が要求される。以下に本開発目標を示す。
●ランプ形状は「白熱電球と同一形状」
●ネック部分を「くびれ」させ、電球フォルムを実現。
●口金以外のほとんどが発光し、電球に近い光り方を実現。
●白熱電球器具適合率はほぼ100%を達成。
(調光機能が付いた器具、水銀灯用器具、適合表示がない断熱施工器具など大きさ・形状以外の理由により使用出来ない器具を除く)

[課題を解決するための手段と結果]
 小形化の新しい技術として、これまで採用例がないφ7mmの細管を使用し、三つのU字管を並列に連結したコンパクト発光管の開発と相補型の二つのMOS-FETチップをワンパッケージに納めランプ口金内部に搭載可能な小形縦型基板インバータ回路を開発してランプの小形化を実現した。
(1)発光管構成
発光管はグローブのくびれた部分に挿入可能な、これまで国内の電球形蛍光ランプで採用例がないφ7mmの細管を使用した。これにより電球と同一グローブシルエットで口金付近まで発光管を延長することができた。発光管形状は、発光効率と、点灯時の発光ムラなど外観を考慮し、「並列3Uタイプ」を採用し、点灯直後と点灯後の光束立上り性改善のため、独自技術である「アマルガム固定用ロング細管」と「金メッキ補助アマルガム」を採用した。点灯中の最適水銀蒸気圧の確保のため、アマルガム固定用ロング細管を温度が最も低い口金側内部に設置する構成とした。
(2)インバータ構成
口金内部にインバータ回路を収納するため小形電子部品の開発及び駆動回路の検討を実施。主回路用MOSFETをチップデザインから変更し、Nch、Pch一体の小形パッケージに収納、電解コンデンサは内部材料を変更し体積を大幅に小形化した。熱対策としてインバータ基板を口金に対して縦置き収納し口金内部温度分布に適した部品実装配置にした。                  
(3)カバー内構成
アマルガム固定用ロング細管のスペース確保と回路温度低減のため、縦型インバータ基板を採用することにより、スペース確保と回路温度低減が可能となった。更に、熱伝導材料で口金シェルと接続することで、アマルガム温度を低下することが可能となり、点灯中の最適水銀蒸気圧を得ることができた。また口金根もと付近まで発光させるため、発光管を内側からシリコーン固定出来る新構造ホルダーを採用したことで、発光管端部の発光を妨げることなく、暗部が少ない発光が得られ、かつ、発光効率向上も得られた。 

[効果]
 各種新技術の結集により、従来機種では得られなかった白熱電球とほとんど相違ない形状(寸法:外径55mm×全長109mm)と光り方が得られ、かつ60W形白熱電球の明るさ810lmを消費電力12Wで達成する高効率の電球形蛍光ランプを2005年に商品化した。本ランプの開発により、器具への適合率が向上し、白熱電球からの置き換え率を高めることができ、省エネ光源として、電球形蛍光ランプの更なる普及に貢献した。


 本研究の成果に対して、照明学会は、2006年、筏邦彦(東芝ライテック株式会社)、久保田洋(同左)に照明学会 照明技術開発賞を贈った。

文献

(1)筏邦彦、伊藤秀徳、田中敏也、久保田洋、白田伸弥 著 「白熱電球と同等寸法の電球形蛍光ランプの開発」 照明学会全国大会(平成16年)予稿集
(2)小林勝之、筏邦彦、久保田洋 著「白熱電球と同一形状の電球形蛍光ランプの開発」 照明学会全国大会(平成18年)予稿集

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分野のカテゴリ

照明
(光源)

関連する出来事

1980年
世界初の電球形蛍光ランプの製品化
1994年
電子式安定器化
2004年
白熱電球と同等寸法の電球形蛍光ランプの商品化

世の中の出来事

2006
国際天文学連合総会で太陽系惑星数が8個と定義され、冥王星が除外される。

Webページ

博物館等収蔵品

データなし

キーワード

光源、電球形蛍光ランプ
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