1. HOME
  2. 機械関連(専門)
  3. 研究情報(登録番号1955)

廃タイヤ焼却流動床発電設備の開発と実用化

パネル型伝熱管構成図

図1 パネル型伝熱管構成図

廃タイヤ焼却流動床ボイラ開発内容説明図

図2 廃タイヤ焼却流動床ボイラ開発内容説明図

1.概要

 世界的に「地球環境保全」の気運が高まる中,廃タイヤについても高効率なエネルギーリサイクルが求められている.

 しかし廃タイヤに補強材として大量に含まれるスチールワイヤが燃焼時に深刻な問題を引き起こすため,エネルギー回収効率には限界があった.そこで,本技術は流動床ボイラを適用することで廃タイヤ焼却高効率発電に挑戦した.

 1994年11月,(株)ブリヂストン栃木工場向けに1号機を建設したが,当初は深刻なトラブルのため運転継続不能であった.しかし,パネル型伝熱管(図1)の発明・導入をはじめ,約1年問にわたるさまざまな技術開発によりトラブルを解決,世界初の実用化に成功した.

2.技術の内容

 廃タイヤ焼却流動床ボイラの実用化には以下の問題があった.

 1)流動層熱回収室の伝熱管にワイヤが絡まり,熱回収不能.

 2)流動層燃焼室における流動不良により,運転不能.

 3)不燃物(主にスチールワイヤ)の排出困難,運転不能.

 4)廃タイヤの燃焼特性に起因してフリーボードに形成されたクリンカが落下,流動を阻害,運転不能.
これらに対して,約1年間にわたる研究開発(図2)によってトラブルを完全に解決し,現在も順調に運転中である.

 燃料は主として16~32分割された廃タイヤを使用するほか,分割しない丸タイヤについては,乗用車用(約70kg/本)を10分ごとに,またトラック・バス用(約100kg/本)は30分ごとに投入,合計約60t/日の廃タイヤを処理する.

 タイヤ中に12~40重量%程度含まれるスチールワイヤは,不燃物として連続排出され,金属会社にて再資源化している.

 さらに焼却飛灰もセメント会社にて再利用されている.

 一方,発電用ボイラとして4MPa×400°C×27t/hの蒸気を発生し,定格5000kWで年間約8000時間の連続運転を行って工場に電力を供給している.

3.まとめ
 現在は,さらに大型の14500kWの廃タイヤ焼却流動床発電設備を建設中である.このように本設備は今後とも環境保護とエネルギー対策の両立をはかるうえで,大きく社会に貢献するものと期待している.

 本研究の成果に対して、日本機械学会は、1999年、永東秀一((株)荏原製作所)、神定正司(同左)、小杉茂(同左)、大津正行(同左)、小嶋敏夫(同左)に日本機械学会賞(技術)を贈った。

関連する研究を検索

分野のカテゴリ

エネルギーと環境(エネルギー・環境)
(環境工学)
機械を支える基盤学術(その他共通)
(流体工学)

関連する出来事

データなし

世の中の出来事

データなし

Webページ

データなし

博物館等収蔵品

データなし

キーワード

エネルギーリサイクル、流動床ボイラ、廃タイヤ焼却、スチールワイヤ、パネル型伝熱管、再資源化
Page Top