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加圧流動床複合発電プラント(PFBC)の開発と完成

概略システム系統図

図1 概略システム系統図

1.概要

 加圧流動床複合発電プラント(PFBC:Pressurized Fluidzed Bed Combustion C/C)は,将来の電源構成の中で重要な役割が期待される石炭を燃料とした高効率発電技術とし注目されている.北海道電力(株)と三菱重工業(株)は国内初のPFBC商用プラントである苫東厚真発電所第3号機(出力85MW)において,高温高圧下で精密脱塵を行うセラミックフィルタを採用した世界初のシステムを,独自技術にて開発し完成した.

2.技術の内容

 苫東厚真発電所第3号機の概略システム系統図を図1に示す.

 燃料供給方式としては高効率のドライフィードーロックホッパ方式を採用している.燃料となる石炭は,粉砕および乾燥された後,流動材である石灰石とともに加圧され,加圧容器内の流動床ボイラヘ供給される.ボイラで燃焼し脱硫された後,燃焼ガスは,サイクロンおよびセラミックフィルタで数mg/Nm3に除塵されガスタービンヘ供給される.流動床ボイラから発生する蒸気は,従来型火力と同様に蒸気タービンヘ供給される.これらの系統は,高い効率が得られるように有機的に組み合わされている.

3.試運転実績

① 運転時間:試運転を開始した1995年5月から現在までの運転実績は,プラント運転時間:6048時間,100%負荷運転時間:1842時間である.(1998年1月末現在)

② 性能試験:1997年12月にプラント性能試験を実施し,計測値を上回る41.2%(HHV)の性能を確認した.これは同規模の石炭だき火力と比較し,約5%のCO2排出量の低減に相当する.

③ 環境特性:ばいじん,SOx,NOxともに,良好な特性を確認した.

④ 多炭種対応:基準炭の他に高S分炭,高水分炭および高灰分炭の計4炭種を用いて各種特性確認試験を実施し,良好な結果を得た.

⑤ 負荷変化特性:協調制御モードでの自動負荷制御装置(APC)調整を実施し,高負荷域では3%/分,低負荷域では2%/分での良好な負荷追従性を確認した.また,起動停止は自動プラント起動停止制御装置(APS)制御装置を用いた全自動起動の調整を1997年5月より実施し,良好な結果を得て調整を終了した.

4.まとめ

 PFBCとして国内初の商用プラントとなる苫東厚真発電所第3号機は以上の通り順調に試運転が進ちょくし,1998年3月に営業運転を開始した.

 本研究の成果に対して、日本機械学会は、1998年、菅伸之(北海道電力(株))、石岡英和(同左)、大西隆(同左)、金子祥三(三菱重工業(株))、木下正昭(同左)に日本機械学会賞(技術)を贈った。

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キーワード

石炭火力、複合発電、高効率発電技術、加圧流動床ボイラ、CO2低減、セラミックフィルタ、負荷追随性
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