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全自動立型高精度平面研削盤の開発

全自動研削システム

図1 全自動研削システム

1.概要

 シリコンウエハの大口径化は進み,現在主流になっている8インチサイズから12インチサイズが検討されるに至っている.デバイス作成前のベアウエハの平面加工,およびデバイス作成後のウエハバックサイドの除去加工では従来はラッピング加工が行われていた.この加工法に換る方式として,当社ではウエハの大口径化に対応できる研削方式をウエハ径が2インチのころから,検討をはじめ,ダウンフィード方式に着目し,開発を行ってきた.完全自動化が必須条件と考え,個々に目標を設定し,全自動立型高精度平面研削盤の開発がなされた.この結果,バックラップ工程はなくなり,すべて,バックグラインド工程に置き換えられ,また,マネーカード等に対応したウエハの薄型化が達成された.さらに,高精度が要求される300mmベアウエハでは平面加工に本方式が取り入れられつつある.

2.技術の内容

 図1に本装置の構成を示した.

 1)ダウンフィード研削

 ウエハは円形材料であり,ダウンフィード研削を適用するこ,とにより,負荷変動が少なく高精度な加工を可能とした.また口径の変化への対応も容易になった.本方式ではウエハの表面が露出するため,in situ での厚さの測定が可能であり,厚さのインプロセス制御を表現し,100μm厚さまでの,ウエハの薄膜化を可能にした.

 2)2段研削法

 粗研削と仕上げ研削の2段階に研削工程を分割することにより,砥石寿命まで,ウエハ枚数にして約1万枚ドレッシングが全く不用になる研削方式を見出した.この加工は脆性モードであるが(1)-(3),ドレッシングが不用である点が大きな利点である.

 3)インデックストランスファー方式

 インデックステーブルに一回ウエハを吸着するとクリーニング,粗研削,仕上げ研削,ウエハ洗浄まで,ウエハを取り外すことなく,安定した自動加工を可能とし,また,大口径化への対応を可能にした.

3.おわりに

 本研削盤の開発により,従来方式に対して,工程数の削減,精度および生産性の向上が実現され,またデバイスウエハの薄型化およびベアウエハの大口径化が可能となった.本研削盤は内外の半導体メーカ,ウエハ材料メーカに採用され,ウエハのラップ加工はすべて研削に換りつつある.今後もさらに高精度,高生産性に貢献できれば幸いである.

 本研究の成果に対して、日本機械学会は、1997年、細田泰造((株)岡本工作機械製作所)、小林一雄(同左)、関田三郎(同左)、左光大和(同左)に日本機械学会賞(技術)を贈った。

文献

(1)宮下,ぜい性材料の延性モード研削加工技術,精密工学会誌,56-5(1990),782-787.

(2)Puttick,Single-Point Diamond Machine of Glasses,Proc.Roy.Soc.Lond.,A426(1989),19-25.

(3)McKeown,Ultra-Precision,High Stiffness CNC Grinding Machines for Ductile Mode Grinding of Brittle Materials,精密工学会誌,56-5(1990),806.

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キーワード

シリコンウエハ、大口径化、バックグラインド、ダウンフィード研削、脆性モード
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