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スパイラル状連結鉄心によるモータ製造技術

新モータ製造技術の概念

図1 新モータ製造技術の概念

スパイラル状連結鉄心の模式図

図2 スパイラル状連結鉄心の模式図

スパイラル状連結鉄心の外観

図3 スパイラル状連結鉄心の外観

1.概要

 一般に,光ディスクや磁気ディスクなどの情報機器に用いられるモータは生産量が多いため,ステータ製造工程でのいっそうの生産性向上が望まれる.例えば,鋼板5枚からなる鉄心を毎分300ストロークの打抜き速度で積層する場合,鉄心を排出するサイクルタイムは1秒と短い.これに対して,これら鉄心を一つ一つプレス機から取り出し,絶縁塗装を施し,巻線・結線を行うには,工程間のマテハンを含め,多くの手作業を要する.そこで,川の流れのごとく,モータ複数台分のステータを一括に生産できる新モータ製造技術を開発した.

2.技術の内容

 スパイラル状連結鉄心によるモータ製造技術は,図1に示すように,
(1)プレス積層(例えば50台分の鉄心を積層)
(2)絶縁塗装
(3)直線状に展開・接続部で分離
(4)巻線(複数本ノズルの同時巻き)
(5)鉄心の折曲げ・組立
の工程からなり,円形状のステータをプリント基板上に固定し,コイル端末を自動結線して完了する.

 このように連続的に展開・分離可能なスパイラル状連結鉄心は,図2の模式図に示すように分断位置が異なる3種類の円環状の鉄心a~cを順送金型内で抜きかしめながら積層固定されている.モータ1台分ごとの鉄心間は,鉄心cの接続部によって連結され,一方の磁極歯ブロックは次の鉄心aと抜きかしめられ,他方の磁極歯ブロックは前の鉄心bと抜きかしめられている.図3は,スパイラル状連結鉄心の外観であり,その形状は単純な巻き鉄心ではなく,展開と分離が容易な構造を有している.

3.まとめ

 鉄心構造と巻線方法に着目して製品設計を見直すことにより,スパイラル状連結鉄心という独自の鉄心構造と,これに基づく製造プロセスを開発した.この製造プロセスにより,鉄心の絶縁塗装に要する作業時間を3分の一以下,工程間のマテハン作業時間を10分の一以下に改善できた.


 本研究の成果に対して、日本機械学会は、2004年、鈴木 昭(三菱電機(株))、三宅展明(三菱電機(株))、中原裕治(三菱電機(株))、中西康之(三菱電機(株))、西村秀人(三菱電機(株))に日本機械学会賞(技術)を贈った。

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キーワード

スパイラル状連結鉄心、モータ製造技術、絶縁塗装、順送金型、組み立て、工程・作業設計、プレス成形
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