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70kV級SF6フリーガス絶縁開閉装置の開発及び実用化

 SF6ガスは絶縁および電流遮断性能に極めて優れていることから、特にガス絶縁開閉装置に広く使用されている。しかしながら、SF6ガスの地球温暖化係数(GWP)は23,900と非常に高く、京都議定書において規制対象ガスの一つに指定されている。また、近年の環境意識の社会的な高まりを背景に、SF6ガスなどの温暖化ガスを使用しないガス絶縁開閉装置が望まれており、本開発品では絶縁媒体に乾燥空気を採用した。乾燥空気は絶縁性能がSF6ガスの約1/3と非常に低いため、SF6並みの絶縁性能を実現するにはガス圧力を20気圧程度(従来の約4倍)にしなければならないと考えられていた。本開発品はガス圧力を高めずに従来のSF6器並みの大きさを実現するために、世界ではじめて乾燥空気と固体絶縁被覆を組み合わせたハイブリッド絶縁構造を採用するとともに、切離装置が不要となる新発想のプラグインアレスタ、高耐圧力用真空遮断器、および往復導体を埋め込んだ空気/液体区画用三相一括絶縁スペーサなどを新たに開発して課題を克服した。

 空気のガス圧力を従来よりも高めることなく、特別高圧クラスである70kV級のガス絶縁開閉装置を開発・実用化することは不可能といわれていたが、本開発により送変電機器の分野を革新的に進歩させることができた。また、高電圧化(168kV)や大容量化(800A)を個別に達成した真空遮断器が開発されてきており、今後もSF6フリーガス絶縁開閉装置の高電圧化・大容量化が進み、環境に配慮したさらなる技術革新が期待できる。

 本開発品はJEC規格に準拠しており、既にフィールドにおいて1年半以上問題なく運用されている。また、70kV級変電システムを構成した場合において、本開発のガス絶縁開閉装置はSF6を全く使用しない唯一の製品であり、70kV級変電システムの国内案件全てに本開発品を適用した場合、約70トン/年のSF6ガス削減効果が期待できる。

 電気学会は、この成果を称えて、六戸敏昭氏(㈱日立製作所)、遠藤奎将氏(名古屋大学)、大森荘司氏(㈱日本AEパワーシステムズ)に、2007年、電気学会振興賞(進歩賞)を贈呈した。

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