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太陽光発電の普及拡大に対応した低圧系統解析システムの開発

 近年、エネルギー有効利用の機運が高まるなか、太陽光などの自然エネルギーを利用した分散型電源の普及が促進されており、これらの配電系統への連系が急増している。このような状況のもと、連系された低圧系統では、電力品質や供給信頼度面で様々な問題を生じることが懸念されており、系統連系申込時の技術審査業務は、従来の簡易計算では限界に達していた。これらの審査業務は、年々件数が増加していること、また、高度な知識と多大な労力を要することから、電力会社営業所における業務量の増加が懸念されていた。

 開発した低圧系統解析システムは、実効値解析をベースとし、解析のエキスパートでなくても、営業所で入手できる情報から太陽光発電などの電圧・電流分布を推定でき、連系協議の技術検討に活用できる支援システムである。このシステムでは、実態にあった解析を実現するため、気象庁で測定した日射データや配電自動化システムで計測している電圧・電流データなどを活用した。その結果、解析精度が向上し、系統連系前後の電圧測定の省略が可能となり、技術審査業務に要する期間を2週間程度から1週間程度に短縮できるようになった。

 太陽光発電などの自然エネルギーを利用した分散型電源の普及が進み、配電系統への連系が急増している。特に、低圧系統への連系件数は、東北電力管内では全体の9割を占め、2004年度末には約14万件に達している。

 今回開発した太陽光発電の普及に対応した低圧系統解析システムは、系統連系申込時の技術審査業務を支援する目的に開発したものであり、約1年間の試験導入を経て、2005年4月より東北電力管内全営業所(64箇所)に順次導入され、太陽光発電設備系統連系申込時の技術審査業務の迅速化、効率化に活用されている。また、他電力会社もこのシステムに興味を持っており、本システム導入の検討を行っている。

 分散型電源の低圧系統への連系は、新エネルギーの普及促進や電力市場自由化の進展に伴い、今後さらに増加していくものと予想されるが、開発した低圧系統解析システムにより、お客さまとの連系協議の円滑化、および連系審査業務の効率化に大きく寄与できるものと考えられる。

 電気学会は、この成果を称えて、松田勝弘氏、和田勝氏(東北電力㈱)、古川俊行氏(㈱日立製作所)に、2006年、電気学会振興賞(進歩賞)を贈呈した。

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