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500m高温超電導電力ケーブルのフィールド検証試験

 高温超電導ケーブルを実用化するためには、延長数kmのケーブル全体を液体窒素で常時冷却しなければならない。そのため、液体窒素の長距離循環特性と冷却特性をはじめ、課電時性能、布設工法などについて詳細に確認する必要がある。その確認のため、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は超電導発電関連機器・材料開発研究組合(Super-GM)にプロジェクト研究を委託した。試験のプロジェクトの実施に際し、超電導ケーブルの製作と布設は古川電工が担当し、実用化に向けた性能検証試験方法の提案と検証試験の実施を電力中央研究所が、そしてSuper-GMがプロジェクト推進の全体調整を行った。

 本プロジェクトの研究は2003年2月から2005年3月の約2年間で実施し、実用化に向けて不可欠となる基本特性、定常運転特性、過酷・限界性能などを検証する試験方案を考案し、電力中央研究所横須賀地区に設置した世界最長の500m高温超電導ケーブルのフィールド検証試験を実施した。その結果、世界に先駆け、超電導ケーブルが各種運転条件下で全長にわたり問題なく冷却できることやケーブル本体の健全性を検証した。

 開発者らは、長年蓄積してきた超電導現象、電力ケーブル技術に関する知見に基づき、世界最長である500mの高温超電導ケーブルを製造し、実系統で想定される敷設状況を模擬して布設・設置し、世界に先駆け、実用化に不可欠な各種特性を明らかにした。この結果、超電導ケーブルの設計、試験法、敷設工法などに不可欠な知見を得、超電導ケーブルの実用化の道を開いた。

 特に世界に類のない10m高低差部を持つ実証試験線路を考案し、その結果明らかとしたケーブル内のヘリウムガス貯留現象は今後超電導ケーブルを実用化する際の冷却方式の基本的な問題であり、その問題解決法を明らかにするなど著しい成果を挙げた。これらの成果は、将来の革新的な電力系統の実現に大きく貢献するものである。

 電気学会は、この成果を称えて、市川路晴氏(電力中央研究所)、向山晋一氏(古河電気工業株)、安田健次氏(Super-GM)に、2006年、電気学会振興賞(進歩賞)を贈呈した。

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