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脱SF6化に向けた真空絶縁技術の開発と実用化

開閉装置に必要な電流遮断(遮断)、回路切り離し(断路)、充電部残留電荷除去(接地開閉)の3機能を全て真空中に配置した24kV真空絶縁形開閉装置を実用化し、地球環境保護に貢献するとともに装置容積を従来形の9%までに縮小した。また真空絶縁基本技術開発を実用化に先立って実施した。従来開閉装置の代表であるガス絶縁開閉装置は断路と接地開閉はSF6中、遮断はSF6または真空中で行われる。周知の通りSF6ガスは温室効果があり排出量抑制が必要なため、脱SF6化は社会的課題の一つである。一方、都市部では装置設置スペースの削減要求も強く、コンパクト開閉装置が期待されている。これらの背景から、地球温暖化を促進せずかつ絶縁・遮断性能の両方に優れた真空でSF6代替を図った。従来、真空絶縁は電力機器分野では遮断部にしか適用されていないため、断路器や接地開閉器、およびこれらを接続する高圧導体に対する絶縁設計技術が不十分であった。そこで、真空中耐電圧の長期信頼性評価や真空ギャップ間での導電性異物挙動把握といった、遮断部以外の絶縁に要求される基本技術開発に積極的に取り組んだ。

この開発は、種々あるSF6代替絶縁方式の中から真空絶縁に着眼した結果、地球温暖化防止に貢献するだけでなく製品寸法も大幅に削減している点が優れている。耐電圧のギャップ長に対する特性のガスと真空の違いから、中電圧開閉装置に必要とされる耐電圧レベルの場合、真空ならガス以上の絶縁距離短縮が可能となる。その反面、真空の電力機器への適用例は遮断部(真空バルブ)にほとんど限定されているため、断路部や接地開閉部接点、それらを相互接続する導体、さらに接点開閉力を真空容器内に伝達し真空中配置の絶縁ロッドの開発が不可決であった。また真空絶縁の信頼性検討として、長期的な真空耐電圧の変動評価や、導電性異物が生成された真空ギャップの耐電圧評価も必要であった。本開発ではこれらに関係する技術開発を積極的に実施し製品化を実現した。その結果として体積縮小率は従来品の9%、据え付け面積比は同14%にまで縮小を達成した。

電気学会は、この成果を称えて、佐藤伸治氏(三菱電機)、糸谷孝行氏(三菱電機)、小山健一氏(三菱電機)に、2004年、電気学会振興賞(進歩賞)を贈呈した。

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