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3心一括型高温超電導ケーブルの開発

3心一括型高温超電導ケーブル構造

図1 3心一括型高温超電導ケーブル構造

 東京電力と住友電気工業が共同で進めてきた「3心一括高温超電導ケーブルの開発」において、長尺プロトタイプケーブルの開発に成功した。

 このケーブルは、①3心一括型として必須となる絶縁体が液体窒素で含浸される「低温絶縁型」として、世界初の長尺ケーブルであること、②従来のケーブルと同様に管路布設可能なフレキシビリティを有していること、③ケーブルの製造から布設までの履歴を経験させ、所定の電気性能(絶縁強度、通電性能)、機械性能を有していること、④3心の各ケーブルコアに超電導線シールド層を設けることにより磁気シールドを施していること、等の実線路に適用されるべき技術が盛り込まれており、「3心一括高温超電導ケーブル」の今後の基本構造(指針)になるべきものである。

 本ケーブルは、3心一括型(低温絶縁)高温超電導ケーブルとして、世界で初めてその実用性を検証する長期課通電試験に供せられ、成功裏に実施された。

 高温超電導ケーブルは低送電ロスによる省エネルギー、省資源化、既設送電ルートの有効活用による増設容量が可能であり、低電圧大電流送電網の形成により、電圧変換を目的とした変電所の簡素化も期待される。この高温超電導ケーブルの実用化を視野に入れた開発研究が世界各国で進められている。欧米では、開発課題の少ない「単心構造(常温絶縁)」方式の高温超電導ケーブルの開発、検証が行われている。今後は、超電導ケーブルとしてのメリットが大きい「3心一括型(低温絶縁)高温超電導ケーブル」の実証が計画されている。

 一方、日本では、コンパクト化を目指した「3心一括型構造」で絶縁体が液体窒素で含浸される「低温絶縁」方式が検討されている。その中で、東京電力と住友電気工業の共同で進められてきた「3心一括型高温超電導ケーブル」の研究では、長尺プロトタイプケーブルが開発され、世界で初めてその実用性が検証された。

 本ケーブルは以上述べたように、実用ケーブルとして必要な熱機械性能、絶縁性能、通電性能を有しており、かつ管路布設可能な寸法を実現している。従って、本研究で3心一括型高温超電導ケーブルの実用性を検証した意義は極めて大きい。

 電気学会は、この成果を称えて、本庄昇一氏(東京電力㈱)、礒嶋茂樹氏(住友電気工業㈱)に、2003年、電気学会振興賞(進歩賞)を贈呈した。

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キーワード

3心一括型、高温超電導、超電導ケーブル、電線・ケーブル、超伝導・超電導
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